◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2018.03.03
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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は随分と荒い動きになった。」
M「ああ。戻り基調続けて、日経平均もほぼ半値戻し辺りまで今週戻したんだが・・。」
T「日経平均、TOPIX共に25日移動平均線辺りまで戻したからな。」
M「ただ戻りが強かった米国株が今週急反転してきて、再び波乱相場となった。」
T「きっかけはパウエルFRB議長による議会証言だ。27日に行われたが、市場が思っていた以上に強気な発言も見られ、結構タカ派よりだったとの見方が多い。」
M「ああ。米経済にかなり自信を示す発言もしていたし、インフレ率も上昇してくるとの見解を示していた。」
T「2月上旬波乱となったマーケットに関しては、米経済への影響は乏しいとの見解も示し、市場が期待していたパウエルプットが確認できなかったといえる。」
M「まあ当然と言えば当然なんだけどな。逆に米経済に弱気な姿勢を示せば、それはそれで嫌気されただろう。」
T「確かに・・。」
M「パウエルプットに関しても、議会証言行われた時点では株価もかなり戻していたし、過度な懸念を示すようだと、それも逆に市場にはマイナスインパクトなる恐れもあったといえる。」
T「まあそうだな。確かに2月派手に相場は動いたが、FRBが警戒するほどの状況ではないからな。」
M「ああ。米長期金利だって高水準といっても、まだ3%未満だ。懸念する水準でもない。ただ市場はこのまま更に金利上昇し、米株が更に下げていった場合、パウエルFRB議長は何かしてくれるのかということを示して欲しかったんだろう。」
T「つまり、そのような状況になれば金融政策でフォローするような姿勢を示して欲しかったということだな。」
M「まあ、それについても現時点で示すとも思えず、結局のところは、目新しいことはなく、ある程度想定できた発言をしたといえるかもな。」
T「市場が過剰に期待しすぎたというわけか・・。前日まで米国株はやたら強く上げていたからな。」
M「というか、パウエルプットへの期待を理由にした買い仕掛け的な動きとも言える。投機筋の・・。」
T「なるほど。」
M「それだけに議会証言通過で手仕舞いに動いた面も強いだろう。議会証言の内容にかかわらず似たような動きになっていた可能性も高い。」
T「結局は投機筋によるイベントドリブン的な動きだったのかもな。議会証言というイベントへ向けて・・。」
M「ああ。ただその後の下げが米国株はきつかった。戻りも早かったが、下げるのもまた早く、再びVIX指数が上昇している。」
T「月末月初ということもあり、ファンド勢のポジション調整の動きも出やすかったんだろう。」
M「だろうな。そのような状況で、トランプ大統領による鉄鋼・アルミの輸入制限だ。」
T「追加関税を掛けるというものだな。以前から出ていた話だが、まさか本当に実行に移そうとするとは市場も思っていなかったんだろう。」
M「まあ、トランプ大統領のことだから、強行しても不思議はないといえるんだが、もっと緩めの追加関税になるとの見方も多かった。」
T「投資家心理が悪化してきたところで、それを表明したことで一段とリスクオフの動きに繋がってしまった格好だ。」
M「来週には正式に決定するとのことだが、まだどう転ぶのかは解らない。もっと緩くしてくる可能性もあれば、結局見送られる可能性もまだ残っている。」
T「ただ議会の承認は必要ないだけに、トランプ大統領が反対意見を押し切って強引に決めるならば、政局不安に繋がる恐れもある。」
M「当然ながら貿易摩擦への警戒も一段と強まる。結局、米国にとっても良くない話だ。」
T「それだけに、追加関税をもっと低くしたり、何らかの緩和姿勢を示してくる可能性もあると言うわけだな。」
M「いずれにしろ来週はそれが焦点になりそうだ。それでなくても来週はイベント目白押しなんだが・・。」
T「確かに・・。米国では雇用統計など経済指標発表も多く、中国では全人代が開幕し、欧州ではECB理事会がある。日本ではメジャーSQ週で、日銀金融政策決定会合も予定している。」
M「日銀といえば、昨日は黒田日銀総裁が2019年度頃に出口を検討すると発言したことが伝わった。」
T「それにより円高が一段と進んだからな。」
M「ただあくまでも、物価目標2%が達成したらの話だ。2019年度頃に達成すると見ているだけに、そうなればその頃に出口検討するのはある意味当然だし、別に目新しいことを言ったわけでもない。」
T「確かに・・。結局報道のされ方次第で、市場の受け止め方も変わってくるからな。」
M「特に投機筋などは自分に都合良く受け止めて行動起こすことも多いからな。」
T「来週の日銀金融政策決定会合後の記者会見で、その発言に関しても聞かれるだろうけど、どういう回答するのか注目だな。」
M「まあ分かり切っているけどな。」
T「日経平均、TOPIXは今週安値圏まで再び下げてきており、2番底になるのか1番底をこれから作りに行くのか正念場だ。それだけに来週の動向は非常に重要となりそうだ。」
M「ああ。米国株はまだ下値に余裕があるが、英国やドイツ株は既に下抜けてしまったからな。」
T「明日はイタリア総選挙で、ドイツでは大連立継続を問う党員投票の結果が判明する。それら次第では欧州の政局不安が強まる懸念もありそうだ。」
M「来週もいろいろありそうだが、週末には落ち着き取り戻していて欲しいモンだ。」
T「そうだな。期待したい。」
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は随分と荒い動きになった。」
M「ああ。戻り基調続けて、日経平均もほぼ半値戻し辺りまで今週戻したんだが・・。」
T「日経平均、TOPIX共に25日移動平均線辺りまで戻したからな。」
M「ただ戻りが強かった米国株が今週急反転してきて、再び波乱相場となった。」
T「きっかけはパウエルFRB議長による議会証言だ。27日に行われたが、市場が思っていた以上に強気な発言も見られ、結構タカ派よりだったとの見方が多い。」
M「ああ。米経済にかなり自信を示す発言もしていたし、インフレ率も上昇してくるとの見解を示していた。」
T「2月上旬波乱となったマーケットに関しては、米経済への影響は乏しいとの見解も示し、市場が期待していたパウエルプットが確認できなかったといえる。」
M「まあ当然と言えば当然なんだけどな。逆に米経済に弱気な姿勢を示せば、それはそれで嫌気されただろう。」
T「確かに・・。」
M「パウエルプットに関しても、議会証言行われた時点では株価もかなり戻していたし、過度な懸念を示すようだと、それも逆に市場にはマイナスインパクトなる恐れもあったといえる。」
T「まあそうだな。確かに2月派手に相場は動いたが、FRBが警戒するほどの状況ではないからな。」
M「ああ。米長期金利だって高水準といっても、まだ3%未満だ。懸念する水準でもない。ただ市場はこのまま更に金利上昇し、米株が更に下げていった場合、パウエルFRB議長は何かしてくれるのかということを示して欲しかったんだろう。」
T「つまり、そのような状況になれば金融政策でフォローするような姿勢を示して欲しかったということだな。」
M「まあ、それについても現時点で示すとも思えず、結局のところは、目新しいことはなく、ある程度想定できた発言をしたといえるかもな。」
T「市場が過剰に期待しすぎたというわけか・・。前日まで米国株はやたら強く上げていたからな。」
M「というか、パウエルプットへの期待を理由にした買い仕掛け的な動きとも言える。投機筋の・・。」
T「なるほど。」
M「それだけに議会証言通過で手仕舞いに動いた面も強いだろう。議会証言の内容にかかわらず似たような動きになっていた可能性も高い。」
T「結局は投機筋によるイベントドリブン的な動きだったのかもな。議会証言というイベントへ向けて・・。」
M「ああ。ただその後の下げが米国株はきつかった。戻りも早かったが、下げるのもまた早く、再びVIX指数が上昇している。」
T「月末月初ということもあり、ファンド勢のポジション調整の動きも出やすかったんだろう。」
M「だろうな。そのような状況で、トランプ大統領による鉄鋼・アルミの輸入制限だ。」
T「追加関税を掛けるというものだな。以前から出ていた話だが、まさか本当に実行に移そうとするとは市場も思っていなかったんだろう。」
M「まあ、トランプ大統領のことだから、強行しても不思議はないといえるんだが、もっと緩めの追加関税になるとの見方も多かった。」
T「投資家心理が悪化してきたところで、それを表明したことで一段とリスクオフの動きに繋がってしまった格好だ。」
M「来週には正式に決定するとのことだが、まだどう転ぶのかは解らない。もっと緩くしてくる可能性もあれば、結局見送られる可能性もまだ残っている。」
T「ただ議会の承認は必要ないだけに、トランプ大統領が反対意見を押し切って強引に決めるならば、政局不安に繋がる恐れもある。」
M「当然ながら貿易摩擦への警戒も一段と強まる。結局、米国にとっても良くない話だ。」
T「それだけに、追加関税をもっと低くしたり、何らかの緩和姿勢を示してくる可能性もあると言うわけだな。」
M「いずれにしろ来週はそれが焦点になりそうだ。それでなくても来週はイベント目白押しなんだが・・。」
T「確かに・・。米国では雇用統計など経済指標発表も多く、中国では全人代が開幕し、欧州ではECB理事会がある。日本ではメジャーSQ週で、日銀金融政策決定会合も予定している。」
M「日銀といえば、昨日は黒田日銀総裁が2019年度頃に出口を検討すると発言したことが伝わった。」
T「それにより円高が一段と進んだからな。」
M「ただあくまでも、物価目標2%が達成したらの話だ。2019年度頃に達成すると見ているだけに、そうなればその頃に出口検討するのはある意味当然だし、別に目新しいことを言ったわけでもない。」
T「確かに・・。結局報道のされ方次第で、市場の受け止め方も変わってくるからな。」
M「特に投機筋などは自分に都合良く受け止めて行動起こすことも多いからな。」
T「来週の日銀金融政策決定会合後の記者会見で、その発言に関しても聞かれるだろうけど、どういう回答するのか注目だな。」
M「まあ分かり切っているけどな。」
T「日経平均、TOPIXは今週安値圏まで再び下げてきており、2番底になるのか1番底をこれから作りに行くのか正念場だ。それだけに来週の動向は非常に重要となりそうだ。」
M「ああ。米国株はまだ下値に余裕があるが、英国やドイツ株は既に下抜けてしまったからな。」
T「明日はイタリア総選挙で、ドイツでは大連立継続を問う党員投票の結果が判明する。それら次第では欧州の政局不安が強まる懸念もありそうだ。」
M「来週もいろいろありそうだが、週末には落ち着き取り戻していて欲しいモンだ。」
T「そうだな。期待したい。」