青瓦台「イルベ、閉鎖の基準かどうかを調べる。ユンソイン名誉毀損処罰可能」

青瓦台「イルベ、閉鎖の基準かどうかを調べる。ユンソイン名誉毀損処罰可能」

青瓦台法務秘書官請願回答…「放送通信委員会、放送通信審議委員会と共に実態調査」

名誉毀損、被害者の意思が重要だがまだ対応はない」

(ソウル=ニュース1)ソミソン記者

大統領府は23日、日刊ベストストア(イルベ)サイト閉鎖の要求請願について、ウェブサイト全体を不法情報として報告して閉鎖することができるという最高裁の判決があるとして、「イルベの不法情報スレッドの割合など、このサイトが閉鎖の基準に達しているのかさらに調べなければならない」と述べた。

また大統領府は、児童性犯罪者のチョドゥスンをキャラクター化して漫評に登場させて議論になったウェブ漫画作家のユンソインさんを処罰してほしいという請願については、名誉毀損の罪で処罰することができるが、そのためには被害者側の対応が必要だと説明した。

キムヒョンヨン青瓦台法務秘書官は同日、大統領府Facebookで生中継された「11時50分青瓦台です」に出演し、二つの請願についてこのような要旨の答えを出した。

イルベ閉鎖リクエスト請願は2月24日までに23万5167人、来る25日に終了するユンソイン処罰請願はこの日の午前までに23万7860人が同意した。
二つの請願はインターネット上の表現が不法かどうかについて問題を提起したもので、ともに回答がなされた。

まずイルベサイト閉鎖請願について、キム秘書官は、「名誉毀損などの不法情報について、放送通信審議委員会の審議の後、放送通信委員会がその情報の処理を拒否、停止、または制限を命じることができる」と手順を紹介した。

キム秘書官は「放送通信委員会はウェブサイトの全体の掲示物のうち不法な情報が70%に達すると、サイトを閉鎖したり、接続を遮断したりする。ポルノがほとんどだった『ソラネト』や、いくつかのギャンブルサイトがこれに該当していて閉鎖された」とし「ただ最高裁判例は、違法な情報の割合だけでなく、そのサイトの制作の意図など、さまざまな要素を考慮して、サイトの閉鎖が可能であると見ている」と説明した。

また「放送通信委員会がこれまで違法有害情報申告内容を中心にイルベに投稿の削除などを求めてきた」とし「放送通信委員会が放送通信審議委員会と協議して、差別や侮辱サイト全般の実態調査を行う予定である。実態調査の結果に基づいて、問題が深刻なサイトは、青少年のアクセスが制限されたり、青少年有害媒体物に指定することができる」と説明した。

それによると、最近5年間で差別や卑下内容で問題になり、審議後に削除などの措置が行われた投稿の現状を見ると、2013年以降に制裁件数が最も多いところがイルベだと分かった。
イルベは2016年に2位になっただけで、毎年1位の制裁対象だったという。

キム秘書官は「今回発表した憲法改正案では、政府は言論・出版の自由を『言論・出版等の表現の自由』に変えて表現の自由をより強調した」とし「すべての国民は言論・出版の自由を有すると同時に、他人の名誉や権利を侵害してはならない」と述べた。

それとともにセウォル号の犠牲者のゴシップ記事を上げたイルベ会員に懲役1年を宣告した最高裁確定判決をはじめ、他人の名誉を毀損する不法情報、偽ニュースなどには「非寛容の原則」に基づいて厳罰に処することができると紹介した。

ユンソイン処罰請願と関連してキム秘書官は「どのような漫画家と交渉し、どのような内容の漫評を掲載するかは言論の自由の領域であり、漫画家がどのような内容の漫評を描くかは芸術の自由領域」と前提した後、メディアや出版が他人の名誉や権利を侵害してはならないという憲法の規定と刑法、情報通信網利用促進及び情報保護等に関する法律に基づいて名誉毀損罪で処罰する可能性もあると明らかにした。

キム秘書官は「大統領府は個々の事件について捜査指揮や指示をしない」とし「名誉毀損や侮辱罪は被害者の意思が何よりも重要だが、該当の漫評はまだ被害者側からの対応はない」と伝えた。

これと共にキム秘書官は、漫評が国民の激しい批判の中で公開10分後に削除されて、ユンソイン氏が謝罪文を掲載したことを聞いて、「国民の批判を介して『自主規制』が働いたことも意味がある」と述べた。

大統領府は「一ヶ月内で20万人以上の同意」という基準を満たした請願に答えており、今回の回答では17種類の国民請願に答えを出すことになった。
このほか経済民主化、イユンテク氏性的暴行の真相究明、改憲案支持の3つの請願に対する答えを準備中である。


*これが実行されたら恐ろしい言論弾圧になりますね。
記事中で言及されてるのはイルベの他にもう一件ありますが、どっちも「アンチムンジェイン」です。

*まずイルベというサイトはカイカイさんが翻訳してる掲示板サイトです。
イカイさんを読まれてる方も多いと思うのでご存知な方も多いだろうと思いますが、
特徴は「右派の利用者が多い」こと。
ゆえに「アンチ左派政権、アンチムンジェインが多い」サイト。
右派の宿命として親日扱いされることも多いですが、けして親日じゃないです。
さらにイルベにはアンチグクポン(*国+ヒロポン/愛国中毒)も多く、ゆえに愛国中毒者の韓国人を罵倒する書き込みもよく見られるし、その際に日本が比較に出されることも多いけど、親日じゃない。
盧武鉉もよくネタにしてますが、べつに盧武鉉が好きというわけじゃなく、根本的に盧武鉉を馬鹿にしながらネタとして愛でてるだけです。
「アンチ左派政権、アンチムンジェインが多い」サイトなので、ムンジェイン政府にとっては目の上のたんこぶと言える。

*ウェブ漫評家のユンソインですが、この人も右派でアンチムンジェインです。
問題になった漫画は↓これ。

http://livedoor.blogimg.jp/oboega-01/imgs/3/8/3858448a-s.jpg

漫画の意味としては、韓国で有名な猟奇的な性犯罪者をムンジェインらしき人物が被害者のもとへニコニコしながら連れてきて、「娘よ、以前おまえを性的暴行したチョドゥスンおじさんが遊びに来られたよ」と言うというものですが、これは最近北朝鮮のキムヨンチョルを韓国に招待したムンジェインに対しての皮肉をこめた漫画です。キムヨンチョルというのは天安艦事件や延坪島砲撃事件などに関与していたといわれている北朝鮮の要人。
「加害者(キムヨンチョル)を被害者のもとへ、しかも親(大統領)がニコニコしながら連れてくるなんて!」という皮肉でしょう。
言うまでもなくこのユンソインという漫画家も、ムンジェインにとったら目の上のたんこぶでしょう。


*韓国において「名誉毀損罪」は権力が都合よく乱用するものと相場が決まってます。
あの国のニュースを見てると、日本人的な感覚とまったく違う名誉毀損の乱用に本当に驚かされます。

で、これは左派政府だけの話じゃないです。右派政府も同じ。
朴槿恵政府時代も、朴槿恵への名誉毀損で訴えられていた人がたくさんいました。
そう、あの産経記者の加藤達也元ソウル支局長もその一人ですね。
加藤さんは日本側がしっかり動いたことで無罪になったけど、そうならなかった人が韓国内にはたくさんいるということです。
加藤さんのニュースで、「あの程度で一政府が発狂し、一記者を起訴するの?」って私たち日本人は驚きましたが、韓国国内ではそのぐらい「名誉毀損」が簡単に乱発され、口封じのために利用されているということです。