◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2019.02.09

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週の日経平均は5週ぶりの反落となった。」

M「ああ。TOPIXは続落だ。日経平均は節目の21000円が意識される水準まで行ったんだが・・。」

T「そうだな。週前半は引き続き米国株の強さが支えとなり、日本株もしっかりだったといえる。」

M「ああ。米国株は引き続き強さ見せており、週前半結構上昇したんだが、日本株は上値の重さが見られていた。」

T「日経平均21000円目前まで行く場面も見られたんだが、行きそうで行かずに失速してしまった格好だ。」

M「ドル円は節目の1ドル110円台に乗せてる場面何度も見られたが、キープ出来ない状況が続いている。」

T「週後半には日本株を支えていたといえる米国株が失速してしまった。」

M「ああ。7日はEU欧州委員会や、英中銀が今年の成長率見通しを引き下げたことから、世界景気減速懸念が改めて意識され、米国株が久々にまともに下げた。」

T「トランプ大統領が、米中首脳会談の予定はないとの発言が伝わったことも嫌気された。」

M「そうだな。3/1までという中国との交渉期限まで、首脳会談の予定はないとの事だ。」

T「先月には、3/1までに米中首脳会談を実施し、そこで最終合意という流れが市場の認識にあったんだが・・。」

M「3/1まで米中首脳会談の実施がないなら、3/1までの最終合意も無いと言うことになる。」

T「結果、3/2から米国は中国製品2000億ドル分の関税を10%から25%に引き上げることになる。」

M「そんなことになれば、中国景気の減速は加速するだろうな。当然米国経済にも悪影響だし、世界経済減速に拍車をかけることになる。」

T「そうなることはトランプ大統領だって分かっているだろうし、結局関税引き上げは見送られるのではとの市場の見方がまだまだ多い。」

M「ああ。米中首脳会談の予定はないと発言したのも、中国への牽制もあるんだろう。来週から閣僚級の米中協議が再開されるが、その協議で中国から更なる譲歩を引き出す為の揺さぶりだと思われる。」

T「まあトランプ大統領の常套手段ともいえ、3/1までの最終合意への期待はまだ残っている。」

M「ただ3/1という短い期間に、米国が中国へ求める事を全てクリアー出来るとは考えにくいけどな。」

T「となると関税引き上げは免れないと・・。」

M「いや、交渉期限の延長という可能性はあるだろう。トランプ大統領は否定しているが、来週の米中協議で、結構な進展が見られれば、延長もあり得るんじゃないか。」

T「そうなれば安心感には繋がりそうだけどな。」

M「ただ如何せん、トランプ大統領だからな。本気で関税引き上げ踏み切る恐れも否めない。」

T「閣僚級の米中協議は来週の14~15日に行われることが決まったそうだ。」

M「来週末だな。それまでは米中問題不透明感は拭えないといえ、不安定な相場展開は続きそうだ。」

T「しかも来週は米予算問題もある。現状のつなぎ予算が来週末で期限切れとなる。」

M「ああ。それまでに、それ以降の予算で合意できないと再び政府機関の一部閉鎖ということになる。」

T「トランプ大統領はどうしてメキシコの壁作りたいようだし、民主党がそれを受け入れるとも思えない。」

M「受け入れるなら、過去最長の政府機関閉鎖なんて事にはなっていないだろう。」

T「再びトランプ大統領が譲歩してくれるのかどうか・・。」

M「まあ来週はそれらを見極めながらの一週間となりそうだ。」

T「日本では企業決算発表もクライマックスだ。地合悪くても、好決算銘柄にはしっかりと買われる物も見られているし、ある意味チャンスと言えるかもな。」

M「そうだな。地合悪い方が、好決算への反応も多少なりとも鈍いだろうからな。」

T「来週末どういう状況で終えているのか注目だな。期待したいモンだ。」