◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2019.03.16

=================
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
=================
T「今週はしっかりと反発する動きとなった。」

M「ああ。日経平均TOPIX共に2週ぶりの上昇となった。」

T「先週がイヤな格好で引けていただけに、今週あっさりと反発したのは心理的にも大きい。」

M「そうだな。今週はやはり米国株だろう。先週は弱く日本株の重しとなったが、今週はしっかりと反発し上昇している。」

T「ああ。特にハイテク株の上昇が目立っており、日本株にも追い風になった。」

M「ハイテク株が多いナスダック指数は、今年の高値を超えてきており、約5ヶ月ぶりの高値水準となっている。」

T「アップルがアナリストの強気レポートを機に見直され買われたことが、ハイテク株買いを波及させた印象だ。」

M「そうだな。アップル株は昨年10月に付けている最高値までは、まだまだ遠いが、やはり多くの投資家が保有している銘柄だけに、それが強い動きとなれば投資家心理にはプラスになる。」

T「また先週は世界景気減速懸念が意識され米国株や日本株に重しとなったが、今週はその懸念が強まらなかったことも良かったと言える。」

M「まあ景気減速懸念が消えたわけではないけどな。ただ今週発表された米1月小売売上高や米1月耐久財受注は市場予測よりは良かった。」

T「でも米1月新築住宅販売や、昨日発表されたNY製造業景況感指数は良くなかった。」

M「そうだな。ただ今週は嫌気する動きは乏しく、それだけ投資家心理も良いということなんだろう。」

T「今週発表された米CPIやPPIが落ち着いていたことも追い風になっているのかもな。それによりFRBは利上げに踏み切る必要がないという安心感に繋がっていた面もある。」

M「そうかもな。来週にはFOMCを控えている。そこで改めてFRBハト派スタンスを示すとの見方は強い。」

T「そういった期待も下支えになっている面もあるようだ。まあその割にはドル円がしっかりとしているんだが・・。」

M「日本株はその割には上値の重さも見られているが、今は時期的要因もあり仕方ないだろうな。」

T「そうだな。年度末近いし、それに絡んだ手仕舞い売りも国内機関投資家からは出やすくなっている。」

M「ある程度のポジション調整が済んでしまえば、年度末までは新たに動けないし、参加者は減ってくることになる。」

T「積極的に動いている海外勢も乏しいようだし、方向感は出にくくなっている感じだ。」

M「このままボラが小さくなっていく恐れもあるだろうな。」

T「米中問題の行方は英EU離脱問題の先行きも不透明だといえ、やはり手控え要因になりやすい。」

M「米中問題は今月中にカタ付きそうもないし、英EU離脱は延期濃厚となっているし、それらの不透明感は暫く続くことになるかもな。」

T「期待されていた米中首脳会談は少なくとも4月以降に延期と今週報じられている。」

M「ただ電話協議は続けているようだし、昨日は大きな進展があったとも報じられている。」

T「そうだな。交渉が長引くにしても、それなりに進展している限り、期待感は続くため、市場には追い風になる可能性もあるからな。」

M「まあ出来れば早いところ合意して、不透明感を大きく後退させて欲しいモンだが。」

T「取り合えず来週は英EU離脱の延期が正式に決定するかどうか注目だな。」

M「そうだな。英議会では延期案が可決されたが、実際に延期するには、EU全加盟国の承認が必要だ。」

T「来週末に開催されるEUサミットで、協議して延期が承認する見込みだが、すんなり決まれが良いけどな。」

M「ああ。万が一延期が承認されなければ、必然的に時間切れとなりハードブレグジットとなるからな。」

T「無事延期が承認されれば、ひとまず大きな懸念は暫くはなさそうだし、日本株も年度末へ向けて強い動きになる期待もありそうだかなら。」

M「再来週には配当再投資の動きにより、日本株は買われやすい週となる。それだけに来週は波乱無く通過して欲しいモンだ。」

T「ああ、そうだな。期待したいモンだ。」