スペースX、通信衛星打ち上げ 全世界で接続サービス

スペースX、通信衛星打ち上げ 全世界で接続サービス

ネット・IT
北米
2019/5/25 6:05
シリコンバレー=白石武志】米宇宙開発ベンチャーのスペースXが地球上のあらゆる場所にインターネット接続サービスを提供するための小型通信衛星の打ち上げを始めた。最初の60基について、24日までに軌道への投入を完了したと明らかにした。2020年代半ばまでに計1万2000基を軌道に投入し、地球全体を覆う衛星通信網を構築する計画だ。
スペースXは米フロリダ州の空軍基地から大型ロケットを打ち上げた=AP
同社は自社開発した大型ロケット「ファルコン9」を使い、「スターリンク」と呼ぶ衛星通信網の最初の60基をフロリダ州の空軍基地から打ち上げた。固定通信回線が敷設しにくい山間部や新興国でも、高速で遅延の少ないネット接続サービスを手ごろな価格で利用できるようにすることを目指している。
米国ではスペースXなど民間企業の参入によってロケットの打ち上げ費用が低下しつつあり、衛星を使ったネット接続サービスの構想が相次いでいる。ソフトバンクグループなどが出資する米ワンウェブが650基の衛星を打ち上げる計画を示しているほか、米アマゾン・ドット・コムも参入構想を持つことが明らかになっている。