最悪のシナリオは、当局(官僚機構)・東電に取って最良のシナリオ?

最近ふと思う。

最初の段階で、東電は政府に福島第一原発の総員退避を通知したとされる。
当然、震災前から最悪のシナリオは検討され尽くしていたであろう。
外に向けては原発は安全であると言い続けてきたが、その危険性は熟知していたであろう。
電源喪失の事態がなにを意味するか、そしてどう行動するかはマニュアル化されていたであろう。

つまりこうである、メルトダウンは避けられず原子炉・格納容器の水素爆発、水蒸気爆発に至ることは時間の問題であると・・・
従って総員退避という決定はマニュアル通りであったのではないか?
炉心爆発が起こってすべてが吹き飛ぶ・・・

この時期風向きは西から東へ、陸から海へ吹いているということも決定要素の一つかも知れない。
未曾有の震災であり、当局(官僚機構)・東電の責任ではないという事にするために地震マグニチュードをジリジリと引き上げた。もちろん、大規模な地震であったことは間違いないが・・・
では、現状はどうであろう?

水素爆発で1.3.4号機の建て屋は破壊されたが、炉心・格納容器はなんとか持っている・・・
循環冷却系が破壊されているため水をかけ続けなければならない。
しかも建屋の中は人が容易に近づける放射線量ではない。
当初
当局(官僚機構)・東電は情報を隠蔽し、状況を矮小化しようと汲々としていた。

しかし、何時までも隠し通せるものではない。
海外から、特に米国からのプレッシャーが強く、情報をある程度開示し、事態を収束させる方向へと舵を取らざるを得なくなったと思われる。
しかし、頭の隅に引っかかっていた最悪のシナリオが実は当局
(官僚機構)・東電の最良のシナリオではないかという思いがわき上がってくる。

このまま何年も何十年もこの状態が続けば、東電の金銭的負担は耐えられ無いほど累積していく可能性がある。
いっそうのこと、炉心爆発ですべてを清算できないか?
のほうが、事後処理が簡単なのではないか?
総員退避でそのシナリオが具現化するはずであった・・・

東電にとっては、福島の住民の健康など知ったことではない・・・節がある。
だが、菅が待ったをかけた!
私は菅を褒めているわけではない。
彼はそういう事態は自分の地位を揺るがすものであり、とうてい容認できなかったであろうと推測する。

今日、原発事故制圧の工程表が東電から示された。
私はこれを全く信じていない。
計画停電を人質にする卑怯な体質の東電である。
東電に取っては、いまだに最悪のシナリオが最良のシナリオであるのかも知れない・・・

日本人は忘れやすい、しかしいつまでもこの状態がつづけば、さすがに忘れないであろう・・・いっそのこと炉心爆発のほうが・・・と東電が考えてもおかしくはない!
私の妄想で合って欲しいものだ。。。