◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆ 2011/12/17(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は先週のEU首脳会議通過で大きく反発して始まったんだが、EU首脳会議効
果は一日しか持たなかった。」

M「ああ。確かに月曜日には好感され日経平均も大きく上昇したものの、内容的に
は物足り無かったと言えるからな。」

T「そうだな。取りあえず最低限のことが合意されたと言うことで安心感に繋がっ
たものの、このEU首脳会議をうけムーディーズやフィッチが厳しい見解を示した事
から、翌日にはあっさりと上昇分の大半を下げてしまう展開となった。それに月曜
日の米国市場ではインテルが下方修正したことも影響しているかもな。」

M「ただ下方修正の主な要因はタイ洪水の影響だけに、あくまでも一時的な落ち込
みだ。まあ年明け以降にも悪影響は続くようだが、その後は反動的に受注が増える
のは目に見えている。」

T「そうだな。それだけに言うほど懸念することでもないのかもな。それに今週発
表された米経済指標には強いモノが目立っており、米国経済はしっかりと回復へと
向かっているように思えるし・・・。」

M「ただ今週注目されたのが中国だ。月曜日から3日間、中国経済工作会議が開催
されたが、目新しいことは何も出ず、ある意味失望に終わった。中国の景気減速は
顕著になってきていただけに、新たなことが出てくると期待したんだが・・・。」

T「中国市場は木曜日まで下落を続け、上海総合指数は連日で年初来安値を更新し
ていた。」

M「まあ昨日は引け前に年金資金による国内株投資拡大の思惑や、週末にも再度預
金準備率引き下げられるとの噂が浮上し、久しぶりに反発して引けていたけどな。」

T「大幅に上昇したものの、思惑がきっかけとなっての単なる自立反発と言う可能
性もある。」

M「ああ。まあ実際に、年金資金が流入してくるならば別だが、思惑のまま終わる
ようならリバウンド一巡後は中国株は再び下値を探ると言う懸念もある。」

T「中国経済減速が、今後どの程度米国経済に影響を与えてくるのか注目だな。」

M「そうだな。せっかく米国経済回復への兆しも見え隠れしてきたのに、中国経済
減速が回復へのブレーキにならなければ良いのだが・・・。」

T「今週欧州では国債入札が幾つかあった。特に注目されたのはやはり水曜日のイ
タリア国債入札だが、応札はそこそこあったといえるが利回りが前回より大きく上
昇した。」

M「ああ。これをうけ長期債利回りまで上昇し、一時再び危険水準と言われる7%台
まで乗せてきたからな。まあその後は、翌日のスペイン国債入札が順調だったこと
もあり、イタリア国債利回りも落ち着きを取り戻しているものの、まだまだ油断で
きない状況だ。」

T「それに今週はフランス格下げの懸念が付きまとっており相場の重石になってい
た。格付け見通しを引き下げていたS&Pは、EU首脳会議の結果をみて格下げするか
早期に決めると言っていたからな。」

M「ああ。木曜日にも格下げされるなんて噂も流れていたが、結局今週は格下げは
なく凌いだ格好だ。」

T「でも昨晩には、フィッチがフランスの格付け見通しをネガティブに引き下げた
。これを嫌気し昨晩の米国市場は上げていたのに垂れてしまいダウは小幅安で引け
ている。」

M「ああ。でもトリプルAは確認しており、2年以内に格下げの可能性があると言う
ことだけに、それほど嫌気する事でもないだろう。今すぐ格下げする可能性がある
というわけでもない。」

T「ただ既に見通しネガティブになっている、イタリアやスペインなど6ヶ国に関
してはレーティング・ウォッチ・ネガティブに指定した。これはすぐにでも格下げ
する可能性があることを示している。」

M「そうだな。フィッチは10月にイタリアとスペインの格付けを引き下げている。
それだけに、これほど短期で更に格下げとなれば、国債利回り上昇に繋がる懸念は
ある。」

T「ああ。来週も国債利回りの動向が注目されそうだな。それにS&Pによるフラン
ス格下げ懸念も当然燻り続けそうだ。」

M「そう考えれば、来週もそうは期待出来そうもないな。海外勢はクリスマス休暇
入りに続々はいることから、売り圧力は乏しくなるが、上値を買っていく理由がま
だまだ乏しい。」

T「SQ値も今週下回ってしまったし、SQ値下での揉み合い相場が続きそうだな。」

M「まあ、下値を探る展開にならなければ良いのだが・・・。」

T「そうだな。何か仕手株相場も雲行き怪しくなってきたし、年末良く活況になる
事が多い直近IPOも弱い銘柄が目立っている。そうなると物色銘柄なんて無くなっ
てしまうんじゃないのか。」

M「いや、物色銘柄は何かしら出てくるモンだ。年末へ向け・・。仕手株相場だっ
てまだ終わった訳じゃないだろう。直近IPOだって、スタート弱くても巻き返して
派手に物色されていくという銘柄だって恐らく出てくると思うぞ。」

T「そうなれば良いけどな。」

M「まあ、来週ある程度見えてくるんじゃないのか。とにかく今年も残すところ2
週間だ。色々と波乱多かった1年だったが、最後くらい面白い相場になって欲しい
モンだけどな。」

T「来年へ期待を持たす流れになるよう期待したいモンだ。」

M「そうだな。まあ投資家も、今年勝っている人も負けている人も、残り2週間、
悔いのないよう頑張って欲しい。」