◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2012/05/26(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は揉み合い相場だったと言えるが、派手に下げてきただけに今週くらいは
上昇して欲しかった。」

M「そうだな。日経平均は1992年以来となる8週連続の下落となってしまった。
TOPIXに関しては1977年以来で34年ぶりの事だそうだ。」

T「まさに歴史的な弱い相場だと言うことだな。まあ欧州債務問題なんて過去に無
いことだけに、仕方ないとも言えるが・・・。」

M「ああ。こうなると過去の経験則なんてアテにならないのも当然だな。テクニカ
ル的に売られ過ぎている状況が続いているが、テクニカルっていうのは過去の経験
則だからな。」

T「確かに・・。それだけに過去の経験則で、投資していくのも危険な状況だと言
えるのかもな。」

M「ああ。JPモルガンデリバティブ取引で巨額損失出して話題になったが、それ
も今のマーケットが過去の経験則が通用しなくなっている要因だとも言えるだろう
。」

T「なるほど。ヘッジ取引だったようだが、ヘッジが効かずに巨額損失に繋がった
。それは、つまり今までの経験則が通用しなかったといえる。」

M「まあポジションを大きく取りすぎたという原因もあるだろうけど、投資銀行
中でも勝ち組と言われるJPモルガンが、あれだけの失敗をするんだ。今の相場は普
通じゃないと言うことも要因しているといえる。」

T「そう考えると、一体これから世界のマーケットはどうなっていくのか、ちょっ
と恐ろしさも感じる。」

M「まあ大袈裟なのかも知れないが、投資する以上、今の状況は何が起こるかは解
らないと言うことは頭に入れておくべきだろうな。」

T「つまり全力勝負などはせず、しっかりとリスク管理、資産管理をして相場に挑
むと言うことだな。」

M「ああ。万が一、想定外の状況になっても全て失う恐れがある投資はするべきじ
ゃない。今のような状況じゃなくとも、相場には絶対は無いんだから・・。」

T「だよな。ギリシャがユーロを離脱したら、いったい世界経済や金融市場がどう
なるかなんて事は誰にも解らない。」

M「予測は出来るが、実際にはどうなるかは読めない面も強い。世界的に金融シス
テムが麻痺するかも知れないし、大恐慌の引き金になるかも知れない。逆に、大し
た影響もなく混乱もすぐに収まると言う可能性だってある。」

T「後者の可能性が高いとはいえるが、多少なりとも前者の可能性があるならば、
やはり警戒は必要だよな。」

M「ああ。例えギリシャがユーロ離脱となっても、それがイタリアやスペイン、ポ
ルトガルなど第2のギリシャが出てこなければ基本的に問題はない。波及するようだ
とユーロ崩壊の可能性も出てくるだろう。」

T「そうなると、世界的な金融不安に発展しかねない。」

M「そうならぬよう、ユーロ圏の首脳陣や金融当局がしっかりと事前に対策を打ち
出せば大丈夫だろう。問題はそれが出来るかどうかだ。」

T「ユーロ圏内でも国によって意見の違いもあるからな。」

M「結局は一番金持っているドイツにかかっていると言えるだろう。ドイツが譲歩
すれば済む話何じゃないのか。」

T「でも、それが出来るならとっくにやっていると思うが・・・。」

M「いずれにしろギリシャがユーロ離脱するにしても、時間的猶予はある程度はあ
る。その間にしっかりと対策を出せるかどうかだな。もちろんギリシャのユーロ離
脱が回避となるのが良いのだろうけど・・。」

T「まあ、来月の再選挙で、反緊縮派が勝利したとしても、ユーロ離脱になると決
まる訳じゃないからな。可能性は非常に高まるのは確かだが・・・。」

M「そうだな。反緊縮派が政権取った場合、新政権はギリシャ第2次支援策の条件で
ある緊縮策見直しをEUIMFに求めると思われる。それをEUIMFが応じれば問題は
ない。」

T「応じなければ金融支援がストップし、ギリシャの資金がいずれ枯渇しユーロ離
脱に追い込まれる訳だな。」

M「ああ。その辺は非常に不透明だな。まあ短期的に一番良いのは、やはり来月の
再選挙で緊縮派が前回より票を伸ばして政権取ることだ。」

T「先日発表されたギリシャ世論調査では、反緊縮派の急進左派連合が首位とな
っている。ただ拮抗している状況であり、選挙までの3週間で変わる可能性も当然あ
る。」

M「恐らく最後の最後まで、選挙の結果がどうなるのか解らないだろうな。そう考
えれば、投資家は選挙の結果が出るまでは動くに動けないと言うことになる。」

T「それまでは不安定な相場展開が続くということか・・。」

M「まあ、それは仕方ないだろう。」

T「そうだな。」

M「来週は米国で雇用統計など重要な経済指標発表もある。ギリシャ問題だけで不
安定な相場になっているのに、これで米国経済への先行き懸念まで出てくるとやっ
かいだな。」

T「そうだな。せめて米経済指標は強いものが続いて欲しいが・・・。昨日発表さ
れたミシガン大学消費者信頼感指数の確報値は市場予測を上回り強い数字となった
。」

M「今週発表された住宅関連指標も良かったといえ、この調子で来週の経済指標も
強いもの相次げば良いけどな。」

T「ただ幾ら米経済指標良くても、欧州懸念が強まれば材料視はされないが・・。
昨晩のように。」

M「ただ多少は支えになる期待はあるだろう。昨晩はS&Pがスペインの金融機関5社
の格付けを引き下げたと発表したことからリスク回避の動きが強まった。まあ、
ある程度は想定されていたことであり目新しい懸念でもないが、昨晩の米国市場は
3連休前と言うことも重しとなった。」

T「だろうな。連休中に、欧州でどんなことが起こるか不透明と言うこともあるだ
けに、持ち株整理やヘッジ売りも出やすかったと言える。」

M「何もなければ連休明けは買い戻される期待はありそうだ。まあ、それでもギリ
シャ選挙までは動きにくいけどな。」

T「とにかく来週は週末に米雇用統計もあるだけに上値限定になりそうだが、底堅
い推移期待したいモンだ。」

M「ああ。期待したい。」