◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2014/07/12(土)発行

=================
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
=================
T「今週な軟調な展開となった。日経平均TOPIX、それに新興市場も週間ベースで
下落した。」

M「日経平均TOPIXなんて5日続落だからな。5日続落はアベノミクス始まって以来
のことだ。」

T「しかも久しぶりに25日移動平均線を下回って引けている。マザーズ指数も今週
は25日線を下回ってしまった。」

M「ただ日経平均5日続落といっても、大した下げでもないからな。3桁の下落はな
いし、5日間で273円程度の下落だ。場合によっちゃ一日で戻せる値幅だといえる。」

T「確かにそうだが、今のエネルギーだと、それだけ日経平均上げるの大変に思え
るが・・。」

M「まあ商いが非常に乏しく、閑散相場とも言えるような状況だからな。小型株物
色は相変わらず活発だが、主力株を大きく動かせるエネルギーは確かにないかも知
れない。」

T「小型株物色が盛んなのは良いが、短期資金が中心だろうし、徐々に物色銘柄も
少なくなってきているように思える。全体的に小型株が買われているという状況で
は既に無い。」

M「確かに、かなり選別されてきたと言えるかもな。ただ物色意欲があるだけ、ま
だマシだろう。」

T「これから企業決算発表シーズンが待っているだけに、それまでの繋ぎ的な物色
との見方も多いが、果たして決算発表で資金の行き場が変わるのかどうか・・・。」

M「そうだな。好決算が相次いで出されるという期待は確かに乏しい。逆に失望さ
れる決算も結構出てくる恐れもある。まあそういう意味で、決算発表出るまでは積
極的にポジション取れないということなんだろうけど。」

T「ただ決算発表シーズン終われば夏休み取る向きも多いだけに、更に閑散相場が
待っているように思える。」

M「確かにその懸念はありそうだな。結局、夏が終わるまでダラダラとした相場が
続くって怖れもあるかもな。」

T「ああ。売られていくわけでもなく、買われていくわけでもない。方向性も出な
い行ったり来たりの相場展開だ。」

M「ヘッジファンドなど投機筋にしてみれば、どっちでも良いから、もっと派手に
動いて欲しいだろうな。奴らは値動き無いと食いっぱぐれるからな。」

T「強引に動かしてくるんじゃないのか。先物売り仕掛けたり・・。」

M「どうだろうな。下値では公的資金の買いが入るという思惑が強いからな。売り
にくさもあるだろう。」

T「かといって、買い仕掛けするような状況でもないからな。ヘタに上げても、戻
り売りに叩かれたり、国内勢に受け皿にされてしまう怖れもあるからな。」

M「上値買う材料が乏しいというのが、やはりネックなんだろう。これで、まだ米
国株でもどんどん上値追って行ければ良いのだが、そんな期待は後退してきている
からな。」

T「まあ、米国株も随分強く上げてきて、史上最高値水準にあるわけだからな。更
に上値買い上がるほどの好決算が連発するとも思えないし、テーパリング続けてい
る状況では、なかなか新たな資金も入って来にくい。」

M「かといって売り込む状況でもないだけに、やはり必然的に閑散相場になってし
まうんだろう。」

T「だよな。結局、何かきっかけが欲しいところだ。」

M「来週は日本では金融政策決定会合があり、米国ではイエレンFRB議長が半期に一
度の金融政策について議会証言を行う。それらが大きく相場を動かすきっかけとな
る可能性もあるかもな。」

T「日銀には誰もが期待していないだけに、ここらいでサプライズ的に何か打ち出
すなり、リップサービスでもしてくれば面白くなるんだが・・・。」

M「ああ。追加の金融緩和なんて、もう多くの市場関係者が期待していない。それ
だけに追加緩和を示唆でもしてみろ、かなりのサプライズになるだろう。」

T「だろうな。まあ、例えそういったサプライズ的な事が無くても、期待されてい
ないだけに悪材料にはなりそうもないけどな。」

M「イエレンFRB議長の議会証言はかなり注目されている。先週発表した雇用統計が
随分と強い数字となったからな。それにより利上げ時期の予想を前倒しに変えてき
た向きも多い。」

T「ああ。それが米国株の重石となっている面もある。」

M「それだけにイエレンFRB議長が、その強い雇用統計をどう受け止めるのか、今ま
でのハト派的な姿勢に変化が見られるのか注目されている。」

T「もし早期利上げの可能性でも示唆するようなら、ある意味波乱要因になるんじ
ゃないのか?」

M「あのハト派で知れているイエレンFRB議長がタカ派寄りな発言すれば、確かに波
乱となるかもな。」

T「でも可能性は低いだろ。」

M「まあ、とにかく強い雇用統計をうけ、どう証言するのか注目だな。」

T「ああ。結局、まだ暫く新興市場など小型株物色が中心になりそうだな。」

M「ただ、小型株物色も既に選別化されてきているからな。特に新興市場は海外投
資家が先週まで3週連続で売り越している。逆に個人投資家は3週連続で買い越して
いるが、この売買動向見る限り、新興市場は厳しくなってくる恐れはあるかもな。」

T「また個人投資家の買越額が凄いよな。マザーズ市場では3週続けて100億円以上
も買い越している。市場規模考えれば、結構な買越額だといえる。」

M「そうだな。ある意味、個人投資家の買いが下値支えている面もあるんだろうけ
ど、海外勢見たく上値を買い上がる向きが出てくるのかどうか・・・。」

T「確かに、幾ら押し目買いで下値が支えられても、上値買う向きが出てこなけれ
ば上げていけない。押し目買いが一巡してしまえば、下抜けてしまうという恐れも
ある。」

M「ああ。やはりミクシィには注目しておきたい。これが崩れると、恐らく新興市
場全体的に崩れてしまう恐れがある。ここ二日ほど、終盤になって失速する動きが
見られており、気になる動きだ。」

T「そうだな。この銘柄にはヘッジファンドなどの投機筋も参戦していると言われ
ているが、既に手仕舞いに動いている向きも多いという話もあるからな。」

M「まあ、依然として借り株で空売りしている向きもいる銘柄だけに、読みにくい
と言えるが、良くも悪くも新興市場に影響を与える銘柄だけに注目だろう。」

T「逆にこの銘柄が更に上値追っていけば、新興市場全体に追い風になるだろうな
。」

M「決算への期待も強い銘柄だけに、決算発表まで大きく崩れないという見方もあ
るけどな。とにかく注目だろう。」

T「ああ。取りあえず、来週どういう相場展開になるのか注目しておきたい。期待
したいモンだ。」