◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2014/11/15(土)発行

=================
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
=================
T「今週もしっかりとした1週間だったといえ、これで日経平均は4週連続の上昇と
なる。」

M「ああ。その4週間で日経平均は約3000円も上げている。ビックリだ。」

T「希に見る急騰と言えるだろう。」

M「そうだな。10月から下落基調となり、短期間で大きく下げたあとは、その下げ
た分を全て戻して、更に上値を追っている。」

T「半値戻しは全戻しと言われるが、本当にそうなり、更に全戻しは倍返しとも言
われるだけに、本当にそうなりそうな勢いだ。」

M「ああ。10月中旬まで日経平均は約2000円押している。それを全て戻しており、
更に上げてきている状況だ。倍返しになるなら、日経平均は18500円近くまで上昇す
る事になる。」


T「もはや遠い水準でもなくなったといえる。短期では難しそうだが、近いうちに
達成しても不思議はない。」

M「確かにそんな勢いだな。今週は新たに消費増税先送りの風が急激に吹き始めた
からな。」

T「日銀のサプライズ緩和に加えて消費増税先送りだからな。日本株には良い意味
でまさかの展開になってきているといえ、過熱感無視して今週もしっかりと上昇し
た。」

M「ただ過熱感あるのは、日経平均と一部の指数寄与度が高い銘柄だけとも言える
けどな。日経平均に比べTOPIXは出遅れているし、中小型株にはまだまだ過熱感見ら
れない銘柄多い。」

T「確かに・・・。その証拠に騰落レシオは全く過熱感無い状況だ。」

M「日経平均は昨日の上昇で25日移動平均線乖離率が10%を越えてきている。これは
日経平均では異常値といえ、最近では昨年5月の大暴落直前の水準だ。」

T「それだけに今回も暴落近いと警戒する向きも多い。」

M「ああ。ただあの時は状況も結構違うからな。暴落まで結構な期間上昇してきた
し、日経平均だけでなく、中小型株など新興市場なども過熱感高まっていた。」

T「そうだな。他にも違う点は幾らでもある。昨年5月暴落前は裁定買い残がえらい
積み上がっていた。直前には4兆3000億円を越えていたからな。」

M「ああ。今回はまだ3兆3000億円程度だ。まあ結構な水準に来ているのは確かだが
、今年の9月はもっと多い水準だった。」

T「ただ日経平均自体は警戒した方が良いのかもな。日経平均TOPIXで割ったNT倍
率はかなりの高水準だし、日経平均の上昇が急ピッチなのは明らかだ。」

M「そうだな。理想としては日経平均高値揉み合いで、TOPIXが追いついてくると言
うのが良いけどな。」

T「それだけ日経平均が先走っているということは、それだけ日経先物が買われて
きたと言うことだ。」

M「ああ。先週の投資主体別売買動向は海外勢が現物先物合わせて2兆円以上の買い
越しとなっているが、その内の1兆5000億円近くが先物での買い越しだ。」

T「それだけ海外勢は日本株を急いで買ってきているといえそうだ。」

M「まあ、先物主体の投機筋が多いとは言えるが、個別株を選別している時間も無
く取りあえず先物を買いに動いた向きも多そうだ。」

T「そうだな。ある意味、それだけ急いで買うほど、今回サプライズが相次いだと
言うことだろう。」

M「だろうな。日銀のサプライズ緩和だけでも、結構持ちそうな材料だといえるが
、それに加えて消費増税先送りだからな。日銀の追加緩和で消費増税は避けられな
いと言う見方が強かっただけに意外性もあったといえる。」

T「確かに・・。日銀黒田総裁は、国会で来年10月の消費増税を前提に追加緩和を
行ったとまで言ったからな。黒田日銀総裁にしても寝耳に水だったんだろう。」

M「そう考えると黒田総裁が追加緩和を決断した背景には安倍首相のプッシュとい
うよりは財務省のプッシュがあったと言えるかもな。」

T「だろうな。安倍首相が海外にいる内にこれだけ、消費増税先送りの風が吹くん
だから。不思議なモンだ。」

M「マスコミを利用し意図的に動いている政治家が居るんだろう。もちろん与党内
に・・・。それは安倍首相の指示かも知れないが。」

T「いずれにしろ、消費増税先送りはもうほぼ確定的な状況になっている。民主党
まで先送り容認姿勢を示したからな。」

M「民主党としては、こうなってしまった以上、そうするしかないんだろうな。消
増税すべきだというのを公約にして選挙を戦いたくないだろうし・・。」

T「でも民主党が折れたということは、今回の選挙必要あるのか?」

M「そうだな。消費増税を予定通りすべきだという有権者は一体どの党に投票すれ
ば良いんだろうな。」

T「もはや消費増税の是非を問う選挙ではなくなると言うことだな。」

M「だろうな。アベノミクスの是非を選挙と言うことになるんだろう。」

T「まあ、選挙などせず消費増税先送りを決めれば良いじゃんとも思えるが、やは
り選挙やって、4年間という時間を与党が得ることは良いのかもな。」

M「当然、時間がある方が政策もしやすいだろうし、アベノミクスを盤石にするた
めにも必要なのかも知れない。」

T「意見は色々とありそうだが、取りあえず日本株には風は吹いている。来週もし
っかりとした展開を期待したいモンだ。」

M「ああ。ただ警戒はすべきだろう。消費増税先送り、解散総選挙を正式決定した
際に出尽くしという警戒感は強いからな。」

T「そうだな。ただそうなれば買い場到来という見方も多い。期待したいモンだ。」