ニセ科学を見抜くための大まかな指針

http://d.hatena.ne.jp/usausa1975/touch/20140421/p1

1. センセーショナルなタイトル
記事のタイトルは、一般的に、読者にクリックしたい、読みたいと思わせることを意図して作られています。研究結果が過度に単純化されているのは最もましな方で、最悪の場合、センセーショナルで不正確な表現がなされています。

2.結果の曲解
ニュース記事では、意図的にかどうかは別として、よくできた話にするために、研究結果が捻じ曲げられていたり、曲解されていることがあります。記事を鵜呑みにせず、可能ならば、研究内容の原典を読んでみましょう。

3. 利益相反
多くの企業が、研究や論文執筆をさせるために科学者を雇っています。とは言え、そのような研究が必ずしも無効なものであるというわけではなく、それを念頭に置いて分析しなければならないということです。また、研究は、個人的または金銭的な利益のために、曲解されて伝えられることがあります。

4.相関関係と因果関係
相関関係と因果関係の混同に注意しましょう。二つの変数相関関係あるということが、自動的に片方がもう片方の原因であることを示すわけではありません。地球温暖化1800年代から進行しており、海賊の数は減少していますが、海賊の不足により地球温暖化が起こっているわけではありません。

5.推測表現
研究からの推測は、まさに、単なる推測でしかありません。「かもしれない」「~の可能性がある」("may","could", "might")等の言葉に警戒しましょう。このような表現が用いられている場合、研究によって、その結論の確かな証拠が得られているとは考えられません。


6.小さすぎる標本サイズ
試験では、標本サイズが小さくなるほど、得られる結果の信頼性が低くなります。標本サイズが小さくなるのを避けられない場合もありますが、その結論は、このことを念頭に置いて判断されるべきです。標本サイズを大きくすることが可能であるのにそれを避けている場合には、疑念を抱く理由になるかもしれません。

7.代表的でない標本
研究者は、ヒトを対象とした試験で個人を抽出する際に、母集団を代表することができるように努力しています。もし標本が母集団全体と異なるものであれば、試験の結論も異なってしまうでしょう。


8.対照群がない
臨床試験においては、被験者の結果を、試験の対象となる薬剤を投与しない「対照群」の結果と比較しなければなりません。また、実験群と対照群は、ランダムに割り付けなければなりません。一般的な実験では、どの変数も変化させないものを対照実験とします。

9.盲検試験が行われていない
バイアスを排除するために、自分が実験群なのか対照群なのかを被験者に知らせてはいけません。二重盲検試験では、研究者でさえも、試験終了までは、どの被験者がどちらの群かを知りません。(注意)盲検試験が必ずしも実現可能、あるいは倫理的でないことがあります。


10.結果のつまみ食い
実験データの中から、結論を支持するようなものを採用し、そうでないものを無視するやりかたです。すべての結果ではなく、選択した結果から結論を導いている研究論文は、つまみ食いをしているかもしれません。


11.結果に再現性がない
結果は独立した研究によって再現されなければならず、一般性を保証するために、(可能な範囲で)様々な条件で確認されなければなりません。途方もない主張には、それ相応の証拠が求められます-一つの研究だけでは、不十分です!


12.ジャーナルと引用数
主要なジャーナル(専門誌)に発表された研究は、査読の過程を経たものですが、それでもまだ不備がある可能性はありますから、それを念頭に置いて評価しなければなりません。同様に、その研究の引用数が多いからといって、必ずしも高く評価されているとは言えないこともあります。


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