反安保デモに「中韓反日組織」の潜入情報

【スクープ最前線】反安保デモに「中韓反日組織」の潜入情報 倒閣工作に呼応する勢力も (1/3ページ)

 集団的自衛権の限定的な行使容認を含む安全保障関連法案が、衆院本会議で可決された。日本の安全と国民の平穏な暮らしを守る法案だが、野党や一部メディアのレッテル貼りや、自民党若手議員の報道圧力発言もあり、逆風の中での採決となった。こうしたなか、中国や韓国の「反日」組織が動き始めている。警戒を強め、反転攻勢に着手する政府・自民党。ジャーナリストの加賀孝英氏が緊急リポートする。

 「戦後以来の大改革」

 安倍晋三首相がそう名付けた安保法案が16日、衆院を通過した。日本を取りまく安保環境の激変を受けて、政治生命をかけて提出したものだ。

 ご承知の通り、米国やオーストラリア、カナダ、モンゴル、インドネシアシンガポール、ブラジルなどの世界各国は、日本が掲げた「戦争のない平和な世界構築」への決意に即刻、賛同と支持と期待を表明した。批判したのは、中国と韓国、北朝鮮ぐらいだ。

 一方、わが国の現状はどうか。法案の衆院通過後、報道各社の世論調査では、内閣支持率と不支持率が逆転した。全国各地で「アベ政治を許さない」と書かれたプラカードを掲げたデモが行われ、国会前でも5000人以上の人々が集まり、法案廃止と安倍首相の退陣を連呼した。

 だが、沖縄県尖閣諸島南シナ海で暴走する中国の軍事的脅威に目をつぶっていて、本当にわが国の領土と国民の安全と生活が守れるのか。

 自民党高村正彦副総裁は19日のNHK番組で、「国民のために必要だと思うことは、多少支持率を下げても進めてきたのが自民党の歴史だ」と強調したが、別の自民党幹部はこういう。

 「第2次安倍政権発足(2012年12月)以来最大の危機だ。これまでは、『9月の自民党総裁選は無投票再選、安倍首相は長期政権』とみられてきたが、どうなるか分からなくなった」


私(加賀)はデモを否定するつもりはない。ただ、裏で何が起こっているのか、ぜひ知っておいていただきたい。以下、外事警察を含む、複数の情報当局関係者から得た情報だ。

 「中国と韓国の協力者が『今が安倍政権を倒す、絶好のチャンスだ』と活動を活発化させている。デモの参加者の中に監視対象者の姿が確認されている。彼らが法案を『戦争法案』『徴兵令』『強行採決』と叫び、極左集団や一部野党が結託してあおっている。中国の工作員関係者は国内に約5万人いる」

 「中韓両国は『安倍首相さえ排除すれば、日本は言いなりになる』と、安倍潰しを画策してきた。彼らは意のままに一部の議員や官僚を動かして官邸情報を盗んでいる。最近、数人の議員に倒閣運動を持ちかけた。『安倍は終わりだ。次(の首相)はあなただ』と」

 中韓の思うツボではないか。日本が危ない。さらに深刻な情報がある。

 インターネットを主な舞台に、日本と日本人の名誉と地位を貶める韓国の民間団体「VANK」の動きだ。会員数は約10万人。日本にとって脅威の存在だ。情報は続く。

 「韓国メディアも報じたが、VANKは今月末、青年ら300人を『広報戦士』として選抜し、反日情報発信に死にもの狂いで動きだす。世界文化遺産への登録が決まった『明治日本の産業革命遺産』をターゲットに、世界各国で『日本は強制労働を認めた』『嘘つきだ』『長崎市端島軍艦島)は監獄島だ』などと訴え、国際世論で日本潰しを行う計画だ」

 ふざけるな、というしかない。


原因の一端は外務省にある。世界遺産委員会で韓国の言いがかりを受けて、戦争末期の朝鮮半島出身徴用工について「forced to work(働かされた)」と、譲歩とも受け取れる表現を使った。韓国はこれで「日本が強制労働を認めた」と世界中にデマをまき散らし、海外メディアに「奴隷労働の地」「戦争犯罪の極悪非道な舞台」などと書かせ、日本の名誉を失墜させた。断じて許すことはできない。外務省の失態も万死に値する。

 断っておくが、戦時下での労働力不足を補う「徴用」は合法で、決して強制労働ではない。

 日本側も対抗策に動き出した。反日工作を警戒する自民党の「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会」は17日、世界文化遺産慰安婦の問題で、政府に対外発信の強化を求める提言と申し入れ書を取りまとめた。党で正式決定後、安倍首相に提出する。

 中国や韓国の暴走は、何としても食い止めなければならない。日本は今後、総力を挙げて国際情報戦に取り組むべきだ。

 安倍首相に申し上げたい。焦点の安保法案は参院に論戦の場所を移す。どうか国民の理解を得ていただきたい。そのためにも冷静で建設的で分かりやすい議論が必要だ。そしてひと言、ご忠告申し上げたい。あなたのそばに裏切り者がいる。中韓の「反日」工作を放置してはならない。

 加賀孝英(かが・こうえい) ジャーナリスト。1957年生まれ。週刊文春、新潮社を経て独立。95年、第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞受賞。週刊誌、月刊誌を舞台に幅広く活躍し、数々のスクープで知られている。