◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆ 2015/09/12(土)発行
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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は随分と激しい展開だった。日経平均は直近安値を割り込むなど波乱だっ
たといえるものの、何とか18000円台回復し今週終えている。」
M「週間ベースでは久々の上昇となったな。5週ぶりか・・・。」
T「そうだな。それに今週は記録的な一日もあった。9日には歴代6位となる上げ幅
を日経平均が記録した。」
M「ああ。凄かったな。その日の日経平均は1343.43円高となり、滅多にみれない
上昇となった。」
T「でも後が続かない。それを機に上昇基調になっていくかと期待した向きも多か
ったようだが、翌日はあっさりと派手に下落したからな。しかも寄り付きから・・。」
M「上げ過ぎた反動だろう。言ってみれば、9日の爆上げも下げ過ぎた反動なんだろ
うけどな。」
T「そうだな。その前日まではやたら弱かったし、テクニカル的にも再び売られ過
ぎ感が強まっていた。ある意味、リバウンド期待できる状況だったといえる。」
M「テクニカル的にもそうだが、ファンダメンタルズ的にも売られ過ぎ水準だった
と言えるかもな。日経平均17500円割れ水準は、もはや過去の例を見ても割安といえる水準だ。」
T「確かにそうだな。しかも今期減益企業が多いと言うならともなく、全く逆で増
益企業が殆どだ。しかも二桁増益計画企業も非常に多い。」
M「まあ世界経済減速懸念が株価調整の大きな要因といえるだけに、下期以降、企
業業績も失速していくということまで織り込んでいる面もあるんだろうけどな。」
T「でも、まだ世界経済減速するとは決まったわけでもないし、減速するにしても
一時的かつ限定的という可能性もある。」
M「結局は需給的な問題なんだろう。ここに来て中長期資金の手仕舞い売りが見ら
れており、そういった実需売りが出てきたことで本格的な調整相場になってきてい
る。」
T「ああ。」
M「実需の売り理由には、もちろん世界経済減速懸念というものもあるんだろうけ
ど、やはりそれも含めた不透明感ということに尽きるんじゃないのか。」
T「この先の世界経済動向が不透明になってきたと感じてきたからか・・。」
M「その背景には、米金融政策の変化がある。米国は年内利上げというコンセンサ
スが既に出来上がっており、長く続けた実質ゼロ金利で量的緩和政策というものが
終わろうとしているんだ。」
T「そうだな。」
M「そのような超緩和政策の状況から、引き締めの展開へと変わっていくところで
あり、超緩和政策による過剰資金で市場に流入した資金が、今流出してきていると
言うことだ。」
T「まあ、その超緩和政策により米国株は、もう6年も上げ続けてきたんだからな。」
M「日本はまだ3年だが、それでもこの3年で株価は2倍以上になっているんだからな
。長期資金にしてみれば、良い利食いのタイミングなんじゃないのか。」
T「確かにそうだな。そういった売りが今は継続的に出てきているという訳か・・。」
M「それに加えて投機筋などの短期資金が拍車をかけている格好だろう。9日の爆上げだって、見直し買いが一気に強まりあそこまで上げたわけではなく、投機筋によ
る買い戻しの動きや仕掛け的な買いで上げた面が強い。」
T「そうかもな。それまで連日のように空売り比率が過去最高水準である40%超とな
っていたからな。空売りも積み上がっていた可能性も高い。」
M「更にいえば、今週はメジャーSQ週だった。大きく上げてくれば、オプションに
絡んでヘッジ的な先物買いを入れざるを得ない向きも増えてくる。」
T「だろうな。コールオプション売っている向きは、かなり大変だっただろう。」
M「振り回されてしまった向きも非常に多いだろうな。」
T「でもその反面、上手く乗って大きく儲けた向きも結構多いんじゃないのか・・。」
M「どうだろうな。あの派手な上昇を読んで、上手く乗れた向きが多いとは言えな
いかもな。なんせ歴史的な上昇なんだから。」
T「確かに・・・。まして翌日には朝から派手に反落という展開だからな。振り回
された向きの方が多いのかも知れない。」
M「とにかく、こうボラが大きくなっていると理屈じゃない。まともに値動きを読
もうってのは間違いだ。振り回されるのがオチだろうな。」
T「そうだな。やはりこういう時は落ち着くのを待つか、ファンダ的に安くなった
ところを、レバッジかけずに仕込むことにとどめるというのが良いのかもな。暫く
持つつもりで・・・。」
M「まあ、それが無難だろうな。ただ昨日は大夫、ボラも小さくなっていたし、SQ
通過で落ち着きは取り戻しつつある。まあ来週はSQ以上のビックイベントが待ちか
まえているけどな。」
T「ああ。米FOMCだな。」
M「ただFOMC通過すれば、徐々に落ち着いては来るだろうな。」
T「そうだな。利上げするのか見送るのかにもよるだろうけど・・・。」
M「どちらの結果でも相場は落ち着いて来る可能性が高そうだけどな。」
T「そうなりゃいいが・・。日本でも来週には日銀金融政策決定会合がある。何も
ないだろうけどな。」
M「そうだな。ただサプライズを演出するならココだろう。ここに来て日銀の追加
緩和への期待も意識されてきているが、10月末の会合でという期待だ。」
T「ああ。去年のハロウィン緩和からちょうど1年となる10月末の会合で、再度追加
緩和に踏み切るとの期待が出てきている。」
M「11月上旬には郵政3社の上場も控えていることもあり、その時の地合は良くして
おきたいという読みもある。」
T「それだけに今回の会合での追加緩和はまず無いだろう。」
M「ただ10月末の会合で追加緩和しても、サプライズを演出するのは難しい。事前
に期待されているだろうからな。」
T「確かにそうだな。やはりサプライズがあることで、相場の反応も良くなるんだ
からな。」
M「期待が先走ると、期待以上の緩和策を打ち出す必要が出てくる。既に大規模な
追加緩和やっている状況で、期待以上の緩和策打ち出すのは容易くない。」
T「そうだな。期待以上の緩和策出せないなら、タイミングでサプライズを演出す
ればいいと言うことになるわな。となれば、意外と来週の会合での追加緩和もある
ということか・・。」
M「そう期待したいところだが、実際はやはり無いだろうけどな。でも、そう思っ
ている向きが大半なだけに、追加緩和に踏み切ればサプライズとなるのは必至だ。」
T「ああ。万が一、そうなった時、慌てて何も出来ないような事は避けたいもんだ
。」
M「そうだな。可能性は低いが、そうなった時に即対応できるよう、ある程度はシ
ミュレーションしておくのは悪くない。」
T「とにかく、日米の金融会合を含め、来週どういう展開になるのか注目だな。期
待したいモンだ。」
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は随分と激しい展開だった。日経平均は直近安値を割り込むなど波乱だっ
たといえるものの、何とか18000円台回復し今週終えている。」
M「週間ベースでは久々の上昇となったな。5週ぶりか・・・。」
T「そうだな。それに今週は記録的な一日もあった。9日には歴代6位となる上げ幅
を日経平均が記録した。」
M「ああ。凄かったな。その日の日経平均は1343.43円高となり、滅多にみれない
上昇となった。」
T「でも後が続かない。それを機に上昇基調になっていくかと期待した向きも多か
ったようだが、翌日はあっさりと派手に下落したからな。しかも寄り付きから・・。」
M「上げ過ぎた反動だろう。言ってみれば、9日の爆上げも下げ過ぎた反動なんだろ
うけどな。」
T「そうだな。その前日まではやたら弱かったし、テクニカル的にも再び売られ過
ぎ感が強まっていた。ある意味、リバウンド期待できる状況だったといえる。」
M「テクニカル的にもそうだが、ファンダメンタルズ的にも売られ過ぎ水準だった
と言えるかもな。日経平均17500円割れ水準は、もはや過去の例を見ても割安といえる水準だ。」
T「確かにそうだな。しかも今期減益企業が多いと言うならともなく、全く逆で増
益企業が殆どだ。しかも二桁増益計画企業も非常に多い。」
M「まあ世界経済減速懸念が株価調整の大きな要因といえるだけに、下期以降、企
業業績も失速していくということまで織り込んでいる面もあるんだろうけどな。」
T「でも、まだ世界経済減速するとは決まったわけでもないし、減速するにしても
一時的かつ限定的という可能性もある。」
M「結局は需給的な問題なんだろう。ここに来て中長期資金の手仕舞い売りが見ら
れており、そういった実需売りが出てきたことで本格的な調整相場になってきてい
る。」
T「ああ。」
M「実需の売り理由には、もちろん世界経済減速懸念というものもあるんだろうけ
ど、やはりそれも含めた不透明感ということに尽きるんじゃないのか。」
T「この先の世界経済動向が不透明になってきたと感じてきたからか・・。」
M「その背景には、米金融政策の変化がある。米国は年内利上げというコンセンサ
スが既に出来上がっており、長く続けた実質ゼロ金利で量的緩和政策というものが
終わろうとしているんだ。」
T「そうだな。」
M「そのような超緩和政策の状況から、引き締めの展開へと変わっていくところで
あり、超緩和政策による過剰資金で市場に流入した資金が、今流出してきていると
言うことだ。」
T「まあ、その超緩和政策により米国株は、もう6年も上げ続けてきたんだからな。」
M「日本はまだ3年だが、それでもこの3年で株価は2倍以上になっているんだからな
。長期資金にしてみれば、良い利食いのタイミングなんじゃないのか。」
T「確かにそうだな。そういった売りが今は継続的に出てきているという訳か・・。」
M「それに加えて投機筋などの短期資金が拍車をかけている格好だろう。9日の爆上げだって、見直し買いが一気に強まりあそこまで上げたわけではなく、投機筋によ
る買い戻しの動きや仕掛け的な買いで上げた面が強い。」
T「そうかもな。それまで連日のように空売り比率が過去最高水準である40%超とな
っていたからな。空売りも積み上がっていた可能性も高い。」
M「更にいえば、今週はメジャーSQ週だった。大きく上げてくれば、オプションに
絡んでヘッジ的な先物買いを入れざるを得ない向きも増えてくる。」
T「だろうな。コールオプション売っている向きは、かなり大変だっただろう。」
M「振り回されてしまった向きも非常に多いだろうな。」
T「でもその反面、上手く乗って大きく儲けた向きも結構多いんじゃないのか・・。」
M「どうだろうな。あの派手な上昇を読んで、上手く乗れた向きが多いとは言えな
いかもな。なんせ歴史的な上昇なんだから。」
T「確かに・・・。まして翌日には朝から派手に反落という展開だからな。振り回
された向きの方が多いのかも知れない。」
M「とにかく、こうボラが大きくなっていると理屈じゃない。まともに値動きを読
もうってのは間違いだ。振り回されるのがオチだろうな。」
T「そうだな。やはりこういう時は落ち着くのを待つか、ファンダ的に安くなった
ところを、レバッジかけずに仕込むことにとどめるというのが良いのかもな。暫く
持つつもりで・・・。」
M「まあ、それが無難だろうな。ただ昨日は大夫、ボラも小さくなっていたし、SQ
通過で落ち着きは取り戻しつつある。まあ来週はSQ以上のビックイベントが待ちか
まえているけどな。」
T「ああ。米FOMCだな。」
M「ただFOMC通過すれば、徐々に落ち着いては来るだろうな。」
T「そうだな。利上げするのか見送るのかにもよるだろうけど・・・。」
M「どちらの結果でも相場は落ち着いて来る可能性が高そうだけどな。」
T「そうなりゃいいが・・。日本でも来週には日銀金融政策決定会合がある。何も
ないだろうけどな。」
M「そうだな。ただサプライズを演出するならココだろう。ここに来て日銀の追加
緩和への期待も意識されてきているが、10月末の会合でという期待だ。」
T「ああ。去年のハロウィン緩和からちょうど1年となる10月末の会合で、再度追加
緩和に踏み切るとの期待が出てきている。」
M「11月上旬には郵政3社の上場も控えていることもあり、その時の地合は良くして
おきたいという読みもある。」
T「それだけに今回の会合での追加緩和はまず無いだろう。」
M「ただ10月末の会合で追加緩和しても、サプライズを演出するのは難しい。事前
に期待されているだろうからな。」
T「確かにそうだな。やはりサプライズがあることで、相場の反応も良くなるんだ
からな。」
M「期待が先走ると、期待以上の緩和策を打ち出す必要が出てくる。既に大規模な
追加緩和やっている状況で、期待以上の緩和策打ち出すのは容易くない。」
T「そうだな。期待以上の緩和策出せないなら、タイミングでサプライズを演出す
ればいいと言うことになるわな。となれば、意外と来週の会合での追加緩和もある
ということか・・。」
M「そう期待したいところだが、実際はやはり無いだろうけどな。でも、そう思っ
ている向きが大半なだけに、追加緩和に踏み切ればサプライズとなるのは必至だ。」
T「ああ。万が一、そうなった時、慌てて何も出来ないような事は避けたいもんだ
。」
M「そうだな。可能性は低いが、そうなった時に即対応できるよう、ある程度はシ
ミュレーションしておくのは悪くない。」
T「とにかく、日米の金融会合を含め、来週どういう展開になるのか注目だな。期
待したいモンだ。」