◆◇地場者の立ち話～番外編～◇◆ 2016/08/06（土）発行
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◆◇地場者の立ち話～番外編～◇◆
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Ｔ「今週の日本市場は反落となった。先週末に日銀が追加緩和を決めたものの好感
する動きが続かずだ。」
Ｍ「まあ、追加緩和といっても微妙だからな。かなり事前に期待されていたことも
あり、その割には想定された範囲内の追加緩和だったといえ、改めて好感する動き
も限定的だったんだろう。」
Ｔ「ただ更なる追加緩和への可能性を残しているからな。次回の会合で今までの緩
和効果を検証するとわざわざ予告したんだから。」
Ｍ「そうだな。それに関しては見方も分かれている。新たな緩和策を打ち出すとの
期待にも繋がっているが、逆に今までの緩和策をやめるのではという見方にも繋が
っている。もしくは打ち止めを決めるとか・・。」
Ｔ「つまり効果が見出せないため、今までの緩和策を見直すと言うことだな。」
Ｍ「特にマイナス金利だろう。今のところ市場認識ではマイナス金利導入はメリッ
トよりデメリットの方が大きい印象だ。」
Ｔ「そうだな。それだけにマイナス金利をやめるのではという見方は確かに強まっ
ており、それによりメガバンクなど金融株が数日買われたからな。」
Ｍ「ただマイナス金利やめるとなれば、ある意味それは利上げであり、引き締めと
いうことになる。一歩間違えれば市場はテーパリングと受け止めるため、日本株や
為替にはネガティブに働くと言う懸念にも繋がる。」
Ｔ「ああ。ただ今週、引き締めということはありえないと岩田日銀副総裁が牽制し
ている。」
Ｍ「いずれにしろ次回会合への注目度は非常に高まっている。まあマイナス金利も
やめるとは思えないが、もしやめるなら、引き締めと思われぬよう同時に緩和策を
打ち出してくるだろうな。」
Ｔ「だろうな。次回の9月会合は注目度かなり高いが、期待感が強いだけでなく警戒
感もかなり高まるかもな。」
Ｍ「ああ。なかなか読みにくいからな。日銀がどう検証しどう動いてくるのか。次
回会合で検証はするが、動きはしないということも当然ある。」
Ｔ「そう考えれば、9月会合までは積極的には動きにくいとも言えるのかも。」
Ｍ「確かにそれはあるだろう。まあそれまでは外部要因に影響受けての動きを続け
そうだ。」
Ｔ「ただ先週末の会合で日銀が打ち出したETF増額も、今週はそのパワーを見せつけた。今週、日経平均は16000円割れまで売られる場面も場中にあったものの、倍増された日銀ETF買いによって死守された格好だ。」
Ｍ「そうだな。今週は2日、3日、4日と3日連続で日銀ETF買いが入っているが、2、3
日は増額されていなかった。それだけに失望的な感じになっていたのだが、4日の日
に今までの倍額レベルの日銀ETF買いが入った。」
Ｔ「ああ。その日は前場に日経平均は16000円割れとなる場面もあったんだが、後場
には大きく上昇し、日経平均大幅高で引けている。」
Ｍ「この動きはかなりのインパクトを市場に与えたと言えるだろう。今までの350億
円程度の買いでは、殆ど相場を押し上げる力や支える力も乏しかったと言えるが、
倍増するとこれだけ影響与えるんだと・・。」
Ｔ「まあ、市場は取りあえずそう受け止めるだろうな。」
Ｍ「ああ。今は参加者も乏しく実質閑散相場ということも影響度が大きくなる理由
といえるが、基本的には期待による追随買いの影響が強いと見られている。」
Ｔ「絶対にそれはあるよな。大体その日、後場始まった辺りから既に市場に倍額の
日銀ETF買い入っているとの噂が飛び交っていた。」
Ｍ「ああ。その日の昼休み中に先物が大きく上昇したんだが、既にその時点で日銀
ETF買い倍増の噂が流れていた可能性もある。」
Ｔ「もちろん日銀ETF買いによる影響もあるんだろうけど、その噂で便乗的に買い向
かった短期資金も多いんだろうな。」
Ｍ「そうだな。日銀ETF買いは実際に日銀が市場でETFを買い付けるのではなく、三
井住友信託に委託し、三井住友信託は証券会社に発注する。それを引き受けた証券会社は手持ちのETFを渡し、ヘッジで売っていた先物を買い戻す。」
Ｔ「ああ。証券会社は既にETFをある程度は保有しており、株価変動で損しないよう
ヘッジで先物を売っているというポジションを抱えているわけだな。」
Ｍ「そうだ。今月2、3日に日銀ETF買いが入ったが倍増とならなかったのは、証券会
社がETFをまだ手当てできていなかったとの見方もある。」
Ｔ「証券会社のシステム的な問題との見方もあるようだ。いずれにしろ準備がまだ
出来ていなかったと言うことだな。」
Ｍ「だろうな。注文をうけた証券会社は三井住友信託に保有するETFを渡し、その分
のヘッジで売っていた先物を買い戻す。それが先物買いに繋がるわけだ。」
Ｔ「つまり正確には日銀ETF買いが入れば、証券会社による先物買いが入ると言うこ
とだな。」
Ｍ「ああ。恐らくそういった動きは、一部市場に流れてしまうのだろう。それによ
り便乗的な先物買いが4日の日には入ってきた可能性もある。」
Ｔ「なるほど。それだけに、4日の日はあれだけのインパクトを与えた訳か・・。」
Ｍ「そう考えておく方がよい。日銀ETF買いだけで、あれだけ日経平均を押し上げた
訳ではないだろう。」
Ｔ「ただ、一発目となる増額ETF買いが入った日に、あのような動きを見せたため、
市場へのインパクトは結構大きいだろうな。」
Ｍ「ああ。当然、日銀ETF買いにより、日経平均をあれだけ押し上げたという見方を
する向きだって多いだろうからな。」
Ｔ「いつもいつも便乗買いが入ってくるわけじゃないだろうし、場合によっては日
銀ETF買い、まあ正確には証券会社による先物買いに、売りをぶつけてくる投機筋が出てくるかも知れない。」
Ｍ「ああ。ある意味、日銀ETF買いを受け皿として、手仕舞いするタイミングにされ
る可能性もあるだろうな。そもそも本当にリスクオフという状況になっているとき
、幾ら日銀ETF買いが700億円程度入ったって、支えることは難しい。」
Ｔ「だろうな。ただ地合がそれほど悪くないときなどは、売り込みにくさには繋が
るだろうな。」
Ｍ「まあ、来週も日銀ETF買い入るような状況があれば、どういう動き見せるのか注
目したい。」
Ｔ「そうだな。昨日発表された米雇用統計は想定外の強さとなり、米国株も素直に
上昇し為替も円安へ振れている。それだけに週明けに日本株は高く始まる期待があ
る。」
Ｍ「ああ。それだけに週明けは日銀ETF買いは期待薄だな。そういうときに逆に売ら
れるのかも注目だな。」
Ｔ「そうだな。積極的に上値を買っていく向きが出てくるのか、それとも戻り売り
に押されて垂れてしまうのか・・・。注目しておきたい。」
Ｍ「来週は週末にSQ控えていることもあり、それに絡んだ先物売買も増えるだろう
からな。良い方向に動いてくれれば良いのだが。」
Ｔ「そろそろ夏休み入りする向きも多くなってくるだけに、それに絡んだ換金売り
への警戒もある。それら売りをこなしてしっかりと上昇する展開に期待したいモン
だ。」
◆◇地場者の立ち話～番外編～◇◆
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Ｔ「今週の日本市場は反落となった。先週末に日銀が追加緩和を決めたものの好感
する動きが続かずだ。」
Ｍ「まあ、追加緩和といっても微妙だからな。かなり事前に期待されていたことも
あり、その割には想定された範囲内の追加緩和だったといえ、改めて好感する動き
も限定的だったんだろう。」
Ｔ「ただ更なる追加緩和への可能性を残しているからな。次回の会合で今までの緩
和効果を検証するとわざわざ予告したんだから。」
Ｍ「そうだな。それに関しては見方も分かれている。新たな緩和策を打ち出すとの
期待にも繋がっているが、逆に今までの緩和策をやめるのではという見方にも繋が
っている。もしくは打ち止めを決めるとか・・。」
Ｔ「つまり効果が見出せないため、今までの緩和策を見直すと言うことだな。」
Ｍ「特にマイナス金利だろう。今のところ市場認識ではマイナス金利導入はメリッ
トよりデメリットの方が大きい印象だ。」
Ｔ「そうだな。それだけにマイナス金利をやめるのではという見方は確かに強まっ
ており、それによりメガバンクなど金融株が数日買われたからな。」
Ｍ「ただマイナス金利やめるとなれば、ある意味それは利上げであり、引き締めと
いうことになる。一歩間違えれば市場はテーパリングと受け止めるため、日本株や
為替にはネガティブに働くと言う懸念にも繋がる。」
Ｔ「ああ。ただ今週、引き締めということはありえないと岩田日銀副総裁が牽制し
ている。」
Ｍ「いずれにしろ次回会合への注目度は非常に高まっている。まあマイナス金利も
やめるとは思えないが、もしやめるなら、引き締めと思われぬよう同時に緩和策を
打ち出してくるだろうな。」
Ｔ「だろうな。次回の9月会合は注目度かなり高いが、期待感が強いだけでなく警戒
感もかなり高まるかもな。」
Ｍ「ああ。なかなか読みにくいからな。日銀がどう検証しどう動いてくるのか。次
回会合で検証はするが、動きはしないということも当然ある。」
Ｔ「そう考えれば、9月会合までは積極的には動きにくいとも言えるのかも。」
Ｍ「確かにそれはあるだろう。まあそれまでは外部要因に影響受けての動きを続け
そうだ。」
Ｔ「ただ先週末の会合で日銀が打ち出したETF増額も、今週はそのパワーを見せつけた。今週、日経平均は16000円割れまで売られる場面も場中にあったものの、倍増された日銀ETF買いによって死守された格好だ。」
Ｍ「そうだな。今週は2日、3日、4日と3日連続で日銀ETF買いが入っているが、2、3
日は増額されていなかった。それだけに失望的な感じになっていたのだが、4日の日
に今までの倍額レベルの日銀ETF買いが入った。」
Ｔ「ああ。その日は前場に日経平均は16000円割れとなる場面もあったんだが、後場
には大きく上昇し、日経平均大幅高で引けている。」
Ｍ「この動きはかなりのインパクトを市場に与えたと言えるだろう。今までの350億
円程度の買いでは、殆ど相場を押し上げる力や支える力も乏しかったと言えるが、
倍増するとこれだけ影響与えるんだと・・。」
Ｔ「まあ、市場は取りあえずそう受け止めるだろうな。」
Ｍ「ああ。今は参加者も乏しく実質閑散相場ということも影響度が大きくなる理由
といえるが、基本的には期待による追随買いの影響が強いと見られている。」
Ｔ「絶対にそれはあるよな。大体その日、後場始まった辺りから既に市場に倍額の
日銀ETF買い入っているとの噂が飛び交っていた。」
Ｍ「ああ。その日の昼休み中に先物が大きく上昇したんだが、既にその時点で日銀
ETF買い倍増の噂が流れていた可能性もある。」
Ｔ「もちろん日銀ETF買いによる影響もあるんだろうけど、その噂で便乗的に買い向
かった短期資金も多いんだろうな。」
Ｍ「そうだな。日銀ETF買いは実際に日銀が市場でETFを買い付けるのではなく、三
井住友信託に委託し、三井住友信託は証券会社に発注する。それを引き受けた証券会社は手持ちのETFを渡し、ヘッジで売っていた先物を買い戻す。」
Ｔ「ああ。証券会社は既にETFをある程度は保有しており、株価変動で損しないよう
ヘッジで先物を売っているというポジションを抱えているわけだな。」
Ｍ「そうだ。今月2、3日に日銀ETF買いが入ったが倍増とならなかったのは、証券会
社がETFをまだ手当てできていなかったとの見方もある。」
Ｔ「証券会社のシステム的な問題との見方もあるようだ。いずれにしろ準備がまだ
出来ていなかったと言うことだな。」
Ｍ「だろうな。注文をうけた証券会社は三井住友信託に保有するETFを渡し、その分
のヘッジで売っていた先物を買い戻す。それが先物買いに繋がるわけだ。」
Ｔ「つまり正確には日銀ETF買いが入れば、証券会社による先物買いが入ると言うこ
とだな。」
Ｍ「ああ。恐らくそういった動きは、一部市場に流れてしまうのだろう。それによ
り便乗的な先物買いが4日の日には入ってきた可能性もある。」
Ｔ「なるほど。それだけに、4日の日はあれだけのインパクトを与えた訳か・・。」
Ｍ「そう考えておく方がよい。日銀ETF買いだけで、あれだけ日経平均を押し上げた
訳ではないだろう。」
Ｔ「ただ、一発目となる増額ETF買いが入った日に、あのような動きを見せたため、
市場へのインパクトは結構大きいだろうな。」
Ｍ「ああ。当然、日銀ETF買いにより、日経平均をあれだけ押し上げたという見方を
する向きだって多いだろうからな。」
Ｔ「いつもいつも便乗買いが入ってくるわけじゃないだろうし、場合によっては日
銀ETF買い、まあ正確には証券会社による先物買いに、売りをぶつけてくる投機筋が出てくるかも知れない。」
Ｍ「ああ。ある意味、日銀ETF買いを受け皿として、手仕舞いするタイミングにされ
る可能性もあるだろうな。そもそも本当にリスクオフという状況になっているとき
、幾ら日銀ETF買いが700億円程度入ったって、支えることは難しい。」
Ｔ「だろうな。ただ地合がそれほど悪くないときなどは、売り込みにくさには繋が
るだろうな。」
Ｍ「まあ、来週も日銀ETF買い入るような状況があれば、どういう動き見せるのか注
目したい。」
Ｔ「そうだな。昨日発表された米雇用統計は想定外の強さとなり、米国株も素直に
上昇し為替も円安へ振れている。それだけに週明けに日本株は高く始まる期待があ
る。」
Ｍ「ああ。それだけに週明けは日銀ETF買いは期待薄だな。そういうときに逆に売ら
れるのかも注目だな。」
Ｔ「そうだな。積極的に上値を買っていく向きが出てくるのか、それとも戻り売り
に押されて垂れてしまうのか・・・。注目しておきたい。」
Ｍ「来週は週末にSQ控えていることもあり、それに絡んだ先物売買も増えるだろう
からな。良い方向に動いてくれれば良いのだが。」
Ｔ「そろそろ夏休み入りする向きも多くなってくるだけに、それに絡んだ換金売り
への警戒もある。それら売りをこなしてしっかりと上昇する展開に期待したいモン
だ。」
