◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2017.03.18

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は揉み合い相場だった。日経平均は先週末比では下げたものの、底堅さは
見せていたといえる。」

M「そうだな。19500円台は取りあえずキープしている格好だ。」

T「今週は色々とイベント目白押しだったが、ひとまず無事通過したという感じだ
な。」

M「ああ。国内では日銀金融政策決定会合があったが、まあこれは良くも悪くも市
場への影響は無いと見られており、結果その通りだった。」

T「やはり今週の最大の注目は米FOMCだったと言えるだろうな。」

M「そうだな。FOMCで市場予測通りFRBは利上げを決定した。昨年12月に次ぐ利上げ
だ。」

T「注目されたFOMCメンバーによる金利見通しも、やや上方修正されたといえるが
、中間値は今年来年分に関しては前回と同じだった。」

M「ああ。0.25%ずつ利上げしていくなら、今年はあと2回の利上げを想定している
FOMCメンバーが最も多いと言うことになる。つまり今年は全部で3回であり、これは
前回同様で、市場予測通りの結果だ。」

T「一部では今回のFOMCで、今年の利上げは4回に上方修正されるのではとの見方が
あっただけに、米国市場にとっては安心感に繋がったと言えるだろう。」

M「イエレンFRB議長の会見でもタカ派的な発言はなく、利上げを急いでいる感じは
見られない。」

T「結局、利上げしたものの、全体的にハト派よりのFOMCだったとの見方が多かっ
た印象だ。」

M「そうだな。この結果をうけ米国株は好感され買われたが、債券市場では米債券
が買い戻され、長期金利が低下した。」

T「それにより為替市場ではドルが売られた。まあ事前にドル買いの動きも見られ
ていたため、出尽くし的に売られた格好だ。」

M「ああ。ドルが売られたため円が買われ、ドル円は遠田感へ振れている。それが
日本株の重しとなった。」

T「ただ円高進んだ割には底堅さは見せているとの見方は多い。」

M「確かにそうだな。米FOMCの結果をうけてドル建て日経平均は大きく上昇し、直
近の高値を更新している。」

T「これで円安へ振れてくれれば、日経平均も本当に2万円目指す展開になりそうな
感じだ。」

M「ただ残念ながら今のところ切り返す動きは見られていない。昨晩も米長期金利
は低下しドルが売られ、円高へ更に振れている。」

T「そうだな。ドル円は1ドル112円台まで円高が進行している。昨日からドイツで
始まったG20財務相中央銀行総裁会議への警戒感もドル売りに繋がっているようだ
。」

M「だろうな。ただG20無事通過すれば、週明けからドルは切り返し、ドル円は円安
へ振れてくるとの期待もある。そういう展開になればいいのだが・・。」

T「今週は他にもオランダ議会選挙もあったが、懸念される結果にはならずだ。」

M「ああ。第1党は結局与党が維持する結果となり、無事通過したといえる。」

T「ただ期待された米国の予算教書は具体的なものは出されず、税制改革案は先送
りになった。」

M「そうだな。予算教書ならぬ予算方針というものが公表されたが、内容的には目
新しいことはなく詳細もない。」

T「5月に公表される予算教書まで詳細はお預けということになった。まあ、ある意
味でそれまでは期待が繋がるとも言えそうだが・・。」

M「どうだろうな。結局、議会との折り合いが上手く付かず、先送りにされている
面もあるだろうからな。調整は難航しそうで、市場が期待しているような内容にな
るのかは不透明だ。」

T「それも市場も察するようだと、米国株は怖いよな。随分とトランプラリーで上
げてきているだけに・・・。」

M「そうだな。それはある意味、為替市場にも影響受ける恐れがある。トランプ政
権への政策期待が後退してしまうと、ドル売りに繋がる恐れがあるからな。」

T「確かにそうだな。トランプラリーによってドルも大きく買われてきた。既に調
整に入っている状況とはいえ、昨年11月の大統領選前から見れば、まだまだドルは
高値水準だ。」

M「そこまで戻すことは無いだろうけど・・。ただドル円が1ドル110円を割り込ん
で来るようなことが、今後出てくれば日本株の影響は結構大きくなりそうだ。」

T「株価の支えとなっている来期業績への期待が大きく後退してしまう恐れもある
わけだからな。」

M「目先はそういった懸念が出てきている訳ではないが、今後そういった展開にな
る恐れもあることは頭に入れておきたい。」

T「そうだな。取りあえず週明け、昨日今日のG20をうけて為替市場がどういう反応
を見せるのか注目したい。期待したいモンだ。」