「宇宙旅行カプセル」客室イメージ画像を公開
WIRED WIRE
「宇宙旅行カプセル」客室イメージ画像を公開 アマゾンのJ・ベゾス会長率いる「ブルーオリジン」
アマゾンのジェフ・ベゾス会長が設立したブルーオリジンは、高度100kmまで上昇して約10分間の宇宙旅行を乗客たちに提供する宇宙船「ニューシェパード」の内部イメージ画像を公開した。http://www.sankei.com/images/news/170401/wir1704010001-p1.jpg
アマゾン会長のジェフ・ベゾスが設立した航空宇宙会社ブルーオリジンは2016年、自社開発の大型ロケット「ニューグレン」構想を発表し[日本語版記事]、2017年3月7日(米国時間)にはその詳細情報も明らかにした。その一方で、高度100kmまで上昇して戻ってくる宇宙船「ニューシェパード[日本語版記事]」の仕上げ作業も続けている。
ベゾスは3月29日、客室カプセル内部のイメージ画像を公開した。
画像には、革製のリカンベント・シートがカプセルのインテリアを囲むように配置されている様子が描かれている。シートにはそれぞれ大きな窓と個人用の小型ビュー画面が備えられており、飛行状況を追跡できるようになっている。
乗客たちは、「打ち上げ用スーツ」に見える、ブルーオリジンのプルオーバーを着ている。
画像を見ると、カプセルの真ん中に、明るく光るコンソールがあることもわかる。だがこれは、テーブルでも機内サービス用のバーでもない。カプセルの脱出モーターだ。この機能の仕組みについては、2016年10月に実施された大規模な飛行中の脱出テストで実演されている(文末の動画)。
ブルーオリジンは、約10分間の宇宙旅行の価格を公開していないが、10万~20万ドルになると予想されている。商業飛行は2018年から開始できると見られているが、ロケットが宇宙に向けて急上昇する際に乗客が受ける影響を考えると、乗り心地は相当厳しいものになりそうだ。上昇時には3~4G、下降時には最大で5Gを体験することになる。ただし、こうした最大Gが続くのはわずか10秒程度だ。
ベゾスは2016年3月、次のように述べている。「上昇時に楽しいのは加速度が増していくことです。基本的にBE-3エンジンの推進力は10万ポンドを超えます。発射時には大量の推進剤を搭載しているため、加速はかなりゆっくりです。しかし推進剤が燃焼するにつれて機体は軽くなり、しかも推進力は変わりません。そのため加速度が増すのです」