北朝鮮情勢 「波状攻撃なら対応できない」

北朝鮮情勢 「波状攻撃なら対応できない」(政治国際部デスク 

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北朝鮮の3月7日付労働新聞が掲載した、4発の弾道ミサイル同時発射の写真(共同)

 --北朝鮮情勢はどれほど緊迫しているのか
 北朝鮮から日本に発射されるミサイルが一発であれば対応できるが、波状攻撃をされたら対応できないのが現状だ。ミサイル防衛の予算も限られている中で、日本として真剣に考えなければならないテーマ。

自民党安全保障調査会は、政府に「敵基地攻撃能力」保有の早期検討を求める提言をしたが、国会全体として安全保障の議論が不十分なことは残念だ。(日本の核武装などについて)個人的な思いはあるが、自主防衛という観点からすれば、多角的な検討が必要だと思う。

 北朝鮮は4月16日にミサイルの発射実験を失敗している。一部では意図的に失敗して米国の様子をうかがったとの見方も出ているが、これまでの動向から、北朝鮮は具体的に実験の日程を決めてそれに従って動く傾向がある。

ミサイル実験と核実験の日程をこなさないと責任問題になるというのも、独裁国家ならではだろう。意識的に失敗させたという見解には否定的だ。北朝鮮には拉致被害者の方々が大勢いる。だが現状では有事の際も、日本だけで被害者を救い出すことは難しい。主権国家として情けない思いがする。