◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2017.06.10

=================
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
=================
T「今週の日本市場は反落となった。先週は日経平均上離れ、2万円の大台に乗せて
きたんだが、今週は割り込む場面も目立っていた。」

M「ああ。今週日本株の重しとなったのは為替だよな。ドル円は節目の1ドル110円
を割り込む場面見られた。」

T「そうだな。1ドル110円割れは日本時間に起こっており、日経先物売りとセット
の円買いだとの見方もある。」

M「そういった動きするのはヘッジファンドなどの投機筋だろう。今週はメジャー
SQ週ということもあって、それに絡んだ仕掛け的な動きがあったのかも知れない
。」

T「そうかもな。ただ現状は1ドル110円台まで戻しているし、日経平均も辛うじて
だが2万円キープして今週を終えている。」

M「まあSQ値も上回っているだけに、来週に期待したいところだが・・・。」

T「今週は色々と重要イベントがあったといえるが、来週も結構あるんだよな。」

M「そうだな。注目されたコミー前FBI長官の議会証言は波乱なく通過し、ECB理事
会もサプライズなく通過した。ただ英国の総選挙はまさかの与党敗北となり懸念さ
れたが、昨日の動き見る限り問題なさそうだ。」

T「まあ与党の保守党が第1党はキープだし敗北とは言えないかも知れないが、議席
数減らしているからな。過半数も割ってしまったし。」

M「これでメイ首相辞任なんてことになると、また懸念されるが、続投の意向示し
ているし、連立政権組むとのことで過度な懸念には繋がらなかった。」

T「ポンドは売られるも、それが逆に好感され英国株はしっかり昨晩上げていたし
な。」

M「ユーロ圏の株式市場も軒並みしっかりだった。ただ問題は米国株だ。」

T「ああ。昨日はある意味、波乱だったといえる。今まで米国株を牽引してきたハ
イテク株に派手に売られるモノが目立っている。」

M「そうだな。朝方はしっかり買われていたハイテク株も目立っていたが、徐々に
利食いに押されて、午後には急落するモノも見られている。」

T「特段悪材料は出ておらず、ダウは殆どプラス圏での推移だったしな。」

M「ああ。全体的に手仕舞い売りが出てきたわけでもなく、リスクオフの動きが強
まった感じでもない。」

T「まあハイテク株には過熱感強まって買われていた銘柄も目立っていただけに、
売りが売りを呼んで、ややパニック的になったのかもな。」

M「そういった面はあるかもな。アマゾン株なんて一時8%超の急落となる場面も見
られた。引けは3%程度の下落だが・・・。」

T「他にもグーグルのアルファベットも3%超の下落となり、フェイスブック、アッ
プル、エヌビディアなども派手に売られている。」

M「ナスダック指数は1.8%も下落して引けた。」

T「資金シフトの動きとの見方だが、確かにイヤな動きだ。」

M「まあ、強く上げてきたハイテク株の押し目を待っていた向きにしてみれば、あ
る意味絶好の買い場到来と言えるのかも知れないが・・。」

T「そうだな。週明けあっさり落ち着き取り戻れば問題はないだろう。」

M「ただ高値圏で乱高下見せてきたことには注意が必要だろう。天井圏では乱高下
が目立ってくるからな。」

T「確かに・・・。」

M「もし米ハイテク株が、今後天井付けて本格的に崩れてくるようだと日本株への
影響も少なくない。」

T「だろうな。グロース株売りが強まってくると日本市場でもグロース株売り強ま
る恐れもある。」

M「ああ。新興銘柄には随分と過熱感高まっている銘柄も少なくなく、そういった
銘柄には注意も必要だろう。」

T「そうだな。ただこのままグロース株売りの流れになってくると決まった訳じゃ
ないからな。週明け米ハイテク株しっかり反発すれば良いのだが・・。」

M「来週は米国で経済指標発表も多く、何よりもFOMCを控えている。その
FOMC前にハイテク株に利食い売りが出たという見方もある。」

T「それならFOMC通過後には再び強いハイテク株に戻るという可能性もある訳
か。」

M「そうなればいいけどな。その逆も警戒しておく必要はあるかもな。」

T「取りあえず週明け、日本市場への影響が注目だな。シカゴ日経先物は円建てで
19915円で引けている。日経先物の日中引値が19950円だけに小幅安といったところ
か。」

M「それだけに大人しくは始まりそうだが、寄ってからの動向に注目だ。日本株
利食い売りの動きが見られてくるのか・・。」

T「ああ。注目しておきたい。」