◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2017.10.07

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週も日本株はしっかりの展開だった。」

M「ああ。日経平均は今週負け無しの5連騰だ。TOPIXも今週しっかり上昇しており
、いずれも年初来高値を更新している。」

T「今週は米国で重要な経済指標多かったし、中国は国慶節で大型連休だし、韓国
も週末にかけ連休で、参加者も乏しくなる状況だ。」

M「しかも3連休を控えていて、3連休明けとなる10/10は北朝鮮朝鮮労働党創建記
念日だ。それだけに何らかの挑発行動起こすのではとの警戒も強い状況といえる。」

T「それだけに警戒売りがもっと出ても不思議はなかったといえるが、その割には
強かった。」

M「ただ小型株など新興市場には、そういった動きも見られている。一部のテーマ
株などは除いて、結構弱々しい動きの新興銘柄も多かった印象だ。」

T「やはり今週、日経平均TOPIXが強かったのは外部要因だろうな。」

M「そうだな。とにかく米国株が強い。3指数揃っての連騰続けており、毎日のよう
に最高値更新している。」

T「ああ。米9月ISM製造業景況指数や米9月ISM非製造業景況指数がえらい強い数字
となり、追い風となった面もあるようだ。」

M「それに9月の米自動車新車販売も良かった。まあ、それらが強いのは8月末から
9月上旬の大型ハリケーンが影響していると言えるんだが・・。」

T「そうだな。ハリケーンの影響で納入が遅れたため、その影響で入荷遅延指数が
大きく伸びている。」

M「通常、その指数は通常は需要が旺盛で供給が間に合わないような状況の時に上
昇する。景気が良くなり個人消費などが旺盛になれば、そういう状況になりやすい
。」

T「ただ今回のように、悪天候などの影響で輸送網に問題が出て供給が間に合わな
いような状況になっても、指数は上がり、ISM景況感指数を押し上げる要因になるわ
けだな。」

M「ああ。それだけに一時的に指数を押し上げた面も強いといえる。」

T「新車販売は、やはりハリケーンの影響で、車が壊れたり流されたりして、一時
的に多く売れたということもあるんだろう。」

M「まあ、市場でもそれらが今回強かったのは、ハリケーンの影響で一時的だとい
うことは当然解っているが、それでも米国株には追い風になった面もあるようだ。」

T「心理的な面も強いんだろう。」

M「だろうな。ただ昨日発表された9月雇用統計は、ハリケーンの影響が悪い方向に
表れている。」

T「ああ。昨晩発表された米雇用統計は非農業部門雇用者数が、前月比3.3万人減と
なった。前月から減少したのは7年ぶりだ。」

M「市場予測は8万人増程度だっただけに、かなり下回ったといえる。」

T「ただ失業率は変わらずの予想が4.2%まで低下した。更に平均時給が想定以上に
伸び、前月比で0.5%増となった。」

M「雇用者数の下ブレは、ハリケーンの影響が想定より強かったといえ、それほど
嫌気する問題でもないが、失業率の低下と平均時給の上昇はインフレ警戒に繋がる
恐れもありそうだ。」

T「恐らく昨日の米国株はそれが嫌気されたんだろうな。」

M「まあ、そうだろうな。米長期金利は一時的だが上昇しドルが買われる動きにな
っていた。」

T「でも米長期金利上昇もドル買いも続かなかった。」

M「ああ。失業率はハリケーンの影響無いだろうけど、平均時給の上昇はハリケー
ンの影響があるのではとの見方もあるからな。」

T「ドル円は一時1ドル113円中盤近くまで円安が進行したんだが、米長期金利がU
ターンしてくると、ドルが売られて結局1ドル112円台半ば近くまで円高が進行した
。」

M「それとは逆に米国株は引けにかけ下げ渋っており、ダウ、S&P500指数は小幅安
で引けとなったが、ナスダック指数はプラスに転じ引けており、9連騰だ。」

T「いずれにしろ今回の雇用統計では、米国の雇用情勢の実態は不透明だといえ、
やはり次回以降の雇用統計が注目なんだろう。」

M「まあ雇用者数は次回は反動からかなり増えそうだが、やはり失業率と平均時給
が注目だろう。特に平均時給は、今回ハリケーンの影響で上昇したなら、その反動
が出てくることになる。」

T「もし、反動が見られないと、賃金上昇基調が本格的に出てきたといえ、それは
米利上げ要因となる。」

M「ああ。まあそうなれば円安になりやすいため日本株には追い風となりそうだが
・・・。」

T「米国株には重しとなるかもな。」

M「ただ、ここに来て税制改革への期待が出てきており、それが支えとなる期待は
あるだろう。まあ税制改革が実現できれば米長期金利上昇は更に強まりそうだが・
・。」

T「今週、米下院が税制改革案への追い風となる今会計年度の予算決議案を賛成多
数で可決した。これより税制改革が一歩近づいた格好だ。」

M「ただ実現にはまだまだ遠い。今後は上院でこの予算決議案が可決されるかが注
目される。されれば更に税制改革期待が更に強まるが・・。」

T「まだ幾つか乗り越えなければならないハードルもあるわけだな。」

M「とにかく米国株には強い動き続けて欲しいモンだ。上げずとも高値圏を保って
くれれば日本株の重しにはなりにくい。」

T「来週から米国で企業決算発表も始まる。結構期待もされているだけに、決算発
表後の動きが注目される。」

M「出尽くしとなるのか、改めて好感されるのか注目だろう。」

T「日本では連休明け衆院選公示日だけに、選挙戦が本格的にスタートする。野党
が割れてきたことで、与党の敗北と言う懸念は後退しているが、選挙は水物だけに
どう転ぶのかまだ解らない。」

M「例え与党勝利となっても、議席数かなり落とせば、やはり失望される懸念もあ
る。それだけに、今後出てくる世論調査などは注目されそうだ。」

T「取りあえず連休中、北朝鮮が何もせず大人しくしてくれていれば良いけどな。
期待したいモンだ。」