観測された謎の物体、太陽系外から飛来した初の天体か=NASA

観測された謎の物体、太陽系外から飛来した初の天体か=NASA

[ロサンゼルス 27日 ロイター] - 米航空宇宙局(NASA)は、今月太陽系に侵入したことが観測された小惑星または彗星とみられる謎の物体が太陽系外から飛来した可能性があり、確認されれば地球から観測された初の恒星間天体であると発表した。
直径400メートルで「A/2017U1」と名付けられたこの物体は、ハワイ大学の研究者が大学の望遠鏡を使って発見。太陽系を周回する天体の軌道のほぼ真上に当たる琴座の方向から飛来するなど、特異な動きを示したことから注目された。

9月2日に水星の軌道のすぐ外側を通過し、その後太陽の強い重力により急カーブを切った。10月14日に地球から1500万マイル(約2414万キロ)の距離に最接近した。
NASAの地球近傍天体研究センターのポール・チョーダス氏は「われわれは何十年も、この日を待っていた。恒星間を移動する彗星や小惑星が存在し、時折太陽系を通過するという理論は長年あったが、探知されたのは今回が初めてだ」と述べた。

また、NASAダビデ・ファルノッチャ氏は「軌道を見ると、この物体は太陽系外に向かっており、戻ってこないと自信をもって言うことができる」と述べた。
NASAの科学者らは、A/2017U1が地球から観測された初の恒星間物体であることが正式に確定した場合、国際天文学連合命名規則を作成することになるとしている。