衝突タンカーが日本EEZ内で沈没、原油流出が生態系に影響も
衝突タンカーが日本EEZ内で沈没、原油流出が生態系に影響も
イランの海運会社が所有するパナマ船籍の石油タンカー「サンチ」は6日、香港籍の貨物船と衝突後、炎と煙を上げながら日本のEEZ内に漂流。約100万バレルの非常に燃えやすいコンデンセート(超軽質原油)を運んでいたタンカーは14日、爆発を数回引き起こした後に沈没した。
新華社によると、中国の救助隊は13日、タンカーから2人の遺体を回収した。8日にもタンカーの乗組員とみられる1人の遺体が見つかっている。
イラン当局者は14日、残りの乗組員29人も死亡したとみられると発表した。
新華社はまた、中国の救助隊はタンカーの航行データを記録している「ブラックボックス」を回収したと伝えている。
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タンカーの沈没は、コンデンセートの炎上よりも海洋生態系に悪影響を与える可能性があると、専門家は懸念している。
バンカー重油は爆発性は低いものの、最も汚染性の強い種類の油で、流出した場合、非常に有害となる。コンデンセートも海洋生物にとって有害だ。
「主要な石油流出事故において、最も重要なのは時間である。非常に有害で揮発性が高いため、コンデンセートの流出では特にそうだ」と、スタイナー氏は指摘する。
バンカー重油トレーダーの試算によると、今回事故を起こしたタンカーは約1000トンを積んでいたとみられる。