◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2018.03.24
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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は波乱の1週間となった。」
M「ああ。日本株は今週反落となり、今年の安値を割り込んできている。」
T「日経平均、TOPIX共に200日移動平均線を明確に割り込んでしまった。3月上旬の安値水準が2番底だとの期待もあったんだが、それが否定された格好だ。」
M「そうだな。まだ1番底は付けていなかったと言う格好だな。」
T「今週はやはりトランプリスクが重しとなった。以前報じられたように、中国に対して別途輸入制限を決定した。」
M「中国の知的財産権侵害への制裁措置として、最大600億ドルの中国製品に対して関税を課すことを正式に決定した。」
T「既に以前から報じられていたが、まさか本当にやるとは思っていなかった向きも多いんだろうか。」
M「どうだろうな。正式決定で改めて派手に米国株売り込まれたからな。」
T「ああ。木曜日にダウ700ドル超の下落、そして昨日も結局売られ400ドル超の下落だ。」
M「昨日は上昇する場面も見られていたんだが、午後になって売り圧力強まり、木曜日同様に引けにかけて一段安になっている。」
T「昨日はナスダック指数の下落が大きく、それが投資家心理を冷やしたとの見方もある。」
M「まあ、2月の暴落からいち早く回復したのがナスダック指数だからな。主力IT株が強く、それらがしっかり買われ、ナスダック指数は先週に最高値更新している。」
T「それがここに来て大きく崩れてきたことで、投資家の支えが崩れたような格好か・・。」
M「やはり今週明らかになったフェイスブックのユーザー情報不正流出問題が大きいのだろう。」
T「そうだな。ユーザー情報が勝手に横流しされ別の用途に利用されたということであり、フェイスブックは悪くはないようにも思えるが・・・。」
M「しかもその情報が2016年の大統領選、それもトランプ陣営で利用されたってんだからな。」
T「フェイスブックがこのようなことを防ぐには、かなりのコストもかかりそうだし、ユーザー離れへの警戒もある。」
M「フェイスブック上に広告出している企業も、掲載やめるところも出てきているようだ。それだけに今後の売上げ減に繋がる懸念は否めない。」
T「最悪、ビジネスモデル自体を大幅に変更しなければならないかも知れない。」
M「それにこの問題はフェイスブックだけではない可能性もある。ユーザー情報を扱うような他の企業にも同じような問題が起こる恐れもあるだろう。」
T「そういったこともあり、今週はフェイスブックだけでなく、ネット関連株などIT株の下落が目立った。」
M「昨日も、フェイスブック株が午後になって下げ幅拡大していくと、全体的に売りが波及した感じだ。」
T「当然、中国との貿易戦争への警戒も重しとなっていたんだろうけど、やはり今まで強さを見せていたIT株の先行き懸念が投資家心理冷やした面もあるようだ。」
M「だろうな。今週はFOMCも重要イベントとして注目されたが、基本的には目新しいことは無かったといえる。」
T「ただ見方は結構分かれているな。思ったよりハト派寄りだったとの声もあれば、先行き利上げ懸念は強まったとの見方もある。」
M「ああ。FOMC後は米国株結局売られたものの、それがFOMCで売られたのか、中国との貿易戦争への警戒で売られたのか不透明だ。」
T「その日から中国製品への輸入制限検討という話は出ていたからな。」
M「ただパウエルFRB議長の会見は、ちょっと不安を感じる面もあるといえる。まだ慣れていないと言うこともあるんだろうけど、明確なメッセージが掴みにくい印象だ。」
T「まあ、今後の金融政策は流動的で現状では何とも言えない状況なんだろうけど、確かにメッセージ性にかける面はあるようだ。」
M「それだけに市場もどう受け止めて良いのか判断しにくく、見る人によって見方が分かれる。」
T「今後、市場との対話が上手くできるのか不安を感じた向きも多いようだ。」
M「そういった面でちょっと不安を残したデビュー戦になったと言えるのかもな。」
T「来週は引き続き貿易戦争への警戒が尾を引きそうだな。」
M「というよりトランプリスクだろうな。通商政策問題も含めて・・。」
T「確かに。先ほど成立した今会計年度の米予算だが、トランプ大統領は拒否権を検討なんて報道も出ていたからな。」
M「メキシコの壁建設に充てる予算が少ないと言うことが気に入らないようで、拒否権発動する恐れもあったようだが、何とか考え直したようで、無事成立した。」
T「今回は暫定予算でなく、9月末までの今会計年度予算だ。それだけにこの予算問題は暫くは懸念されなくなる。」
M「ただトランプ大統領は何言い出すかわからないだけに、今後別の懸念が浮上する恐れもありそうだ。」
T「そうだよな。そもそも今回の株安だって、最初のきっかけは米長期金利上昇によるインフレ懸念だ。それは今や落ち着いていると言えるのに、トランプ大統領が保護貿易的な動きをしてきたことで波乱となった。」
M「2月の波乱相場から落ち着いてきたところで、トランプ大統領が水をかけた格好だ。」
T「まあトランプリスクも懸念だが、日本の政局もかなり揺れてきている。来週には森友文書改ざん問題で、佐川前国税庁長官の証人喚問が行われる。」
M「ああ。新たなことが明らかになり、それが安倍政権へ悪影響となるようだと、海外投資家の更なる売り理由になる恐れもあるからな。」
T「まずは来週、これら問題が落ち着き取り戻せるのか注目したい。期待したいモンだ。」
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は波乱の1週間となった。」
M「ああ。日本株は今週反落となり、今年の安値を割り込んできている。」
T「日経平均、TOPIX共に200日移動平均線を明確に割り込んでしまった。3月上旬の安値水準が2番底だとの期待もあったんだが、それが否定された格好だ。」
M「そうだな。まだ1番底は付けていなかったと言う格好だな。」
T「今週はやはりトランプリスクが重しとなった。以前報じられたように、中国に対して別途輸入制限を決定した。」
M「中国の知的財産権侵害への制裁措置として、最大600億ドルの中国製品に対して関税を課すことを正式に決定した。」
T「既に以前から報じられていたが、まさか本当にやるとは思っていなかった向きも多いんだろうか。」
M「どうだろうな。正式決定で改めて派手に米国株売り込まれたからな。」
T「ああ。木曜日にダウ700ドル超の下落、そして昨日も結局売られ400ドル超の下落だ。」
M「昨日は上昇する場面も見られていたんだが、午後になって売り圧力強まり、木曜日同様に引けにかけて一段安になっている。」
T「昨日はナスダック指数の下落が大きく、それが投資家心理を冷やしたとの見方もある。」
M「まあ、2月の暴落からいち早く回復したのがナスダック指数だからな。主力IT株が強く、それらがしっかり買われ、ナスダック指数は先週に最高値更新している。」
T「それがここに来て大きく崩れてきたことで、投資家の支えが崩れたような格好か・・。」
M「やはり今週明らかになったフェイスブックのユーザー情報不正流出問題が大きいのだろう。」
T「そうだな。ユーザー情報が勝手に横流しされ別の用途に利用されたということであり、フェイスブックは悪くはないようにも思えるが・・・。」
M「しかもその情報が2016年の大統領選、それもトランプ陣営で利用されたってんだからな。」
T「フェイスブックがこのようなことを防ぐには、かなりのコストもかかりそうだし、ユーザー離れへの警戒もある。」
M「フェイスブック上に広告出している企業も、掲載やめるところも出てきているようだ。それだけに今後の売上げ減に繋がる懸念は否めない。」
T「最悪、ビジネスモデル自体を大幅に変更しなければならないかも知れない。」
M「それにこの問題はフェイスブックだけではない可能性もある。ユーザー情報を扱うような他の企業にも同じような問題が起こる恐れもあるだろう。」
T「そういったこともあり、今週はフェイスブックだけでなく、ネット関連株などIT株の下落が目立った。」
M「昨日も、フェイスブック株が午後になって下げ幅拡大していくと、全体的に売りが波及した感じだ。」
T「当然、中国との貿易戦争への警戒も重しとなっていたんだろうけど、やはり今まで強さを見せていたIT株の先行き懸念が投資家心理冷やした面もあるようだ。」
M「だろうな。今週はFOMCも重要イベントとして注目されたが、基本的には目新しいことは無かったといえる。」
T「ただ見方は結構分かれているな。思ったよりハト派寄りだったとの声もあれば、先行き利上げ懸念は強まったとの見方もある。」
M「ああ。FOMC後は米国株結局売られたものの、それがFOMCで売られたのか、中国との貿易戦争への警戒で売られたのか不透明だ。」
T「その日から中国製品への輸入制限検討という話は出ていたからな。」
M「ただパウエルFRB議長の会見は、ちょっと不安を感じる面もあるといえる。まだ慣れていないと言うこともあるんだろうけど、明確なメッセージが掴みにくい印象だ。」
T「まあ、今後の金融政策は流動的で現状では何とも言えない状況なんだろうけど、確かにメッセージ性にかける面はあるようだ。」
M「それだけに市場もどう受け止めて良いのか判断しにくく、見る人によって見方が分かれる。」
T「今後、市場との対話が上手くできるのか不安を感じた向きも多いようだ。」
M「そういった面でちょっと不安を残したデビュー戦になったと言えるのかもな。」
T「来週は引き続き貿易戦争への警戒が尾を引きそうだな。」
M「というよりトランプリスクだろうな。通商政策問題も含めて・・。」
T「確かに。先ほど成立した今会計年度の米予算だが、トランプ大統領は拒否権を検討なんて報道も出ていたからな。」
M「メキシコの壁建設に充てる予算が少ないと言うことが気に入らないようで、拒否権発動する恐れもあったようだが、何とか考え直したようで、無事成立した。」
T「今回は暫定予算でなく、9月末までの今会計年度予算だ。それだけにこの予算問題は暫くは懸念されなくなる。」
M「ただトランプ大統領は何言い出すかわからないだけに、今後別の懸念が浮上する恐れもありそうだ。」
T「そうだよな。そもそも今回の株安だって、最初のきっかけは米長期金利上昇によるインフレ懸念だ。それは今や落ち着いていると言えるのに、トランプ大統領が保護貿易的な動きをしてきたことで波乱となった。」
M「2月の波乱相場から落ち着いてきたところで、トランプ大統領が水をかけた格好だ。」
T「まあトランプリスクも懸念だが、日本の政局もかなり揺れてきている。来週には森友文書改ざん問題で、佐川前国税庁長官の証人喚問が行われる。」
M「ああ。新たなことが明らかになり、それが安倍政権へ悪影響となるようだと、海外投資家の更なる売り理由になる恐れもあるからな。」
T「まずは来週、これら問題が落ち着き取り戻せるのか注目したい。期待したいモンだ。」