エジプトで発見の巨大石棺、アレキサンダー大王の棺ではないと判明

エジプトで発見の巨大石棺、アレキサンダー大王の棺ではないと判明[アレキサンドリア(エジプト) 19日 ロイター] - エジプトで発見された古代の巨大石棺について、考古学者らはアレキサンダー大王の遺体が入っているのではないかと期待に沸いたが、出てきたのは3人家族のミイラとみられている。

御影石の石棺はおよそ2000年前のものとみられ、アレキサンドリアでアパート建設中に発掘された。

石棺の重さが30トンと、アレキサンドリアで発見されたものとしては最大級だったことから、内外のメディアは紀元前331年にこの都市を建設したアレキサンダー大王の棺の可能性があると報じていた。大王は紀元前323年にバビロンで死去し、埋葬場所は謎となっている。
考古省は大王の遺体発見の可能性を強く否定していたが、19日にそれが裏付けられた。エジプト政府考古学委員会のムスタファ・ワジリ委員長は記者団に「家族で埋葬されたとみられる3体の骨が見つかった。残念ながら保存状態が悪く、骨のみが残っていた」と述べた。
封印されていた石棺が開かれるにあたり、メディアは1000年の呪いが解き放たれるのではないかとの恐怖を報じたが、ワジリ委員長は「われわれは石棺を開けた。幸い世界が闇に陥る事態にはならなかった。私が最初に内部に頭を入れたが、ここに立っている。大丈夫だ」と語った。