電池ブームで一部投資家に痛手も-最新技術でも時代遅れになる恐れ

電池ブームで一部投資家に痛手も-最新技術でも時代遅れになる恐れ

Anna Hirtenstein
2018年8月14日 10:25 JST
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最新の電池技術の一部は、業界の急激な技術革新ペースのため、市場に到達する前に時代遅れになる恐れがある。
  サンフランシスコから中国・深圳に至るまで科学者チームは、従来のリチウムイオン電池を改良して新たな蓄電方法を発見するため、新しい化学的プロセスを実験している。だが、こうしたプロジェクトの投資家は、間違った技術を選んだのではないかと心配し始めている。
  ブルームバーグNEFのエネルギーストレージ担当アナリスト、ジェームズ・フリス氏は「一段と高いエネルギー密度を実現する技術革新が突然起きたら、人々はそれを迅速に導入したいと思うだろう。それは、製造設備にまた投資しなければならないことを意味するかもしれない」と指摘。「最悪のケースでは、工場全体を設計し直さなければならない可能性がある」と述べた。
  クリーンテック・グループのデータによると、新タイプの電池を開発する新興企業への投資は1-6月(上期)に15億ドル(約1660億円)超と、2017年のほぼ2倍となった。フォルクスワーゲン(VW)や現代自動車ルノー日産自動車三菱自動車のアライアンス(連合)などはいずれも電池関連企業に資金を投入している。

Battery Boom

Demand for lithium-ion batteries is projected to rise 1,676% by 2030
Source: BloombergNEF