私の携帯電話料金は月約800円である。みなさんは月にどれぐらい払っているだろうか。ほとんどの方が安くて7000円というところだろう。

 あとで書くように、私は毎月の携帯料金を安く上げているばかりか、なんと稼いでさえいる。これは誰にでもできることなのだ。

 私の携帯料金がこれほど安い理由は、ソフトバンクやドコモ、auの主要三大キャリア(MNO)を使っていないからである。それ以外のいわゆる「格安SIM」(MVNO)と契約しているためだ。しかし三大キャリアの料金体系はあまりにも複雑で世界的に見て異常すぎるため、工夫すれば例えばドコモでも、iPhoneを無料で手に入れた上で月料金も毎月ほぼ無料にしてしまうことさえ可能なのである。

 先日政府が、携帯電話料金は高すぎるとの見解を示したとの報道が流れた。

 菅義偉官房長官は21日、札幌市内で講演し、携帯電話の利用料について「あまりにも不透明で、他国と比較して高すぎるのではという懸念がある。4割程度下げる余地はあると思っている」と述べた。(産経新聞 2018.8.21
 消費者重視の非常に評価できる見解ではあるものの、私に言わせればまだまだ甘い。携帯電話料金は「6割程度下げて当然」である。

 冒頭でも述べたとおり、日本の三大キャリアにおける携帯電話料金体系は、世界的にみて異常である。特に民主党政権時代の「癒着」と言うしかない、むちゃくちゃな保護政策がそれを助長し、消費者からの「ぼったくり」を助長してきた。

 日本の三大キャリアによるぼったくりは、高価なiPhoneの普及率の異常な高さに見て取れる。

 「StatCounter」によると、スマートフォン向けOSの全世界のシェアは、iOSが20.32%に対し、Android 72.74%と、Androidの圧勝となっている。ところが、これを日本に限定してみると、そのシェアはiOS 66.56%に対しAndroid 32.57%とほぼ真逆となってしまう。ちなみに、アメリカのiOSのシェアは54.12%と半分強で、iPhone“発祥の地”よりも日本の人気の高さが伺える(いずれも2017年9月時点)。(dot. 2017.9.25

 この記事にもあるように、日本人は「iPhoneが好き」だから普及率が高いのではない。ソフトバンクがアップルからiPhone独占販売権を獲得し、2008年7月に日本で発売開始された際に行われた「ばらまき」が原因である。12年に民主党政権が崩壊するまで続いたコレが、日本における世界にまれに見る歪(ゆが)んだ料金体系を決定づけた。