福島第一原発 汚染水処理の説明資料に誤り 東電が発表

福島第一原発 汚染水処理の説明資料に誤り 東電が発表

福島第一原子力発電所で出る汚染水を処理したあとに残る放射性物質の濃度に関するデータについて、東京電力は18日、国の有識者会議に提出した資料に1200か所余りで誤りがあったと発表しました。
福島第一原発で出る汚染水を処理したあとの水には、取り除くのが難しい「トリチウム」という放射性物質が含まれ、構内のタンクでおよそ95万トンが保管され増え続けていて、東京電力は、今月1日に開かれた国の有識者会議で、タンク内の水には、これまで説明されていたトリチウムだけでなく、ほかの放射性物質も環境中に放出する際の濃度基準を上回って大量に含まれていたと報告しています。

これについて、東京電力は18日、汚染水を処理する前と後の放射性物質の濃度を示したデータおよそ3万か所のうち、1276か所で誤りがあったと発表しました。セシウム134の濃度を示すべきところに、セシウム137の濃度を表記する誤りや、グラフの元データからの転記の誤りなどが見つかったということです。

東京電力は「訂正の前と後とで放射能濃度の傾向などに変わりはない」とする一方で、「短時間で大量のデータを加工する必要があり、確認する作業も不足していた。真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努めたい」としています。