◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2018.11.24

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週の日本市場は週間ベースで小幅ながらも下落となった。」

M「ああ。日経平均TOPIX共に小幅な下落だが、弱含みの相場展開は続いていると言えるだろう。」

T「今週も米国株の弱さが重しとなったと言えるだろう。」

M「ああ。今週の米国株は先週以上に下落した。昨日の下げも含めれば、ダウは4.4%超、ナスダック指数も4.2%超の下落となっている。」

T「酷い下げだ。引き続きハイテク株が弱かったほか、原油相場の急落をうけてエネルギー関連なども売られ重しとなった。」

M「そうだな。ハイテク株はアップルショック再びといった感じだ。19日はアップルが今秋発表した新型iPhoneの全3モデルの発注を減らしたと報じられた。」

T「ああ。新型iPhoneの販売不振を示す報道は既に何度か出ており、その度にアップルや関連株が売られたが、今回の報道でも更に売り込まれる動きになっている。」

M「そうだな。今回はiPhoneXRだけはなく、全3モデルというのが嫌気されたようだ。」

T「iPhoneXRの販売不振は既に報じられていたが、他の上位機種は売れているとの期待感も一部ではあっただけに、その期待が剥落したのかもな。」

M「そうなのかもな。週末には日本の携帯電話会社がiPhoneXRの値下げを計画なんて報道も出てきている。」

T「しかも、アップルが日本の携帯電話会社に補助金を支給するとも報じられている。」

M「こんな報道見るとかなり深刻に思えてくる。想定以上に売れていない恐れもありそうだ。」

T「新型iPhone不調懸念から、今週はアップル株が大きく下落しており、高値からの下落率は20%超となった。」

M「いわゆる弱気相場入りと言うことだ。」

T「アップル株の弱気相場入りは2015年以来のことだ。」

M「2015年4月に高値付けたあと、2015年8月に弱気相場入りし、底を付けたのが2016年5月だ。更に2015年4月の高値を超えられたのが、2017年の2月だ。」

T「まあその時には日柄掛かったが、再び強気相場に戻ったが、今回もいずれ戻るかどうかは誰も分からない。」

M「戻るにしても、もっと長い期間かかる可能性も当然なるだろうな。」

T「逆にもっと早く弱き相場からの脱却が出来るかも知れないが、いずれにしろ暫くは厳しい展開になる可能性が高そうだ。」

M「それに原油相場も今週大きく下げており米国株の重しとなった。」

T「原油相場の下落基調は続いているが、ここに来て下げ足早めてきている。」

M「ああ。12月上旬にはOPEC定例総会があり、協調減産への期待も可能性が言われている中での、この弱さだ。かなり深刻だな。」

T「まあ、トランプ大統領が以前減産牽制を発言したことから、協調減産しても限定的な減産にとどまるのではとの懸念もあるようだけどな。」

M「そうだな。それに投機筋による原油先物の投げ売りも出ているんだろう。」

T「だろうな。ここに来て下げが加速していたのは、損失確定の投機筋による投げ売りが出ている可能性は確かに高い。」

M「ああ。ただそういった需給面要因だけでもなく、やはり根本的には世界的な景気減速による影響が強いようにも思える。」

T「それだけ世界的な景気減速が進んできているということか・・。」

M「少なくともそういった懸念は強まっているだろう。」

T「昨日も原油相場は大きく下落し、米国株の重しとなった。」

M「昨日の米国株はブラックフライデーで短縮取引となっており、参加者も非常に乏しく、少ない売り物で大きく下げてしまった格好だ。」

T「今週末から本格的に始まった米年末商戦の好調が伝われば、来週は反発も期待されそうだが、やはり注目は来週末の米中首脳会談だろうな。」

M「そうだな。ある意味、米中貿易問題は世界経済へも大きな影響を与えるといえ、非常に注目される。」

T「首脳会談で合意に至り、米中貿易摩擦解消へ向けて進み始めるのか、それとも更に貿易戦争が激しくなるのか・・。」

M「それによって今後の相場展開も当然変わってくるだろうな。」

T「来週はそれを見極めるため手控え相場になりそうだ。」

M「米中貿易問題に絡んだ報道や要人発言も来週出てくる可能性もあり、それらによっても、相場は良くも悪くも振り回される可能性もあるかもな。」

T「そうだな。まあ日本株は米国株の弱さの割には下げ渋りも見られており期待したいところだが・・。」

M「ああ。2025年万博が日本の大阪に決まったことも来週の日本株の追い風になればいいけどな。」

T「そうだな。期待したいモンだ。」