核拡散防止条約とは 核兵器保有、5カ国に限定

核拡散防止条約とは 核兵器保有、5カ国に限定
きょうのことば

核拡散防止条約 核兵器保有国を増やさないために、核物質の兵器転用防止を目指した条約。通称の「NPT」はTreaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weaponsの略。核兵器保有を米国、ロシア、英国、フランス、中国の5カ国に限定した。条約に参加する非核保有国は、国際原子力機関IAEA)による査察受け入れが義務付けられている。

1968年7月に署名され、70年3月に発効した。日本は76年に批准した。95年には条約の無期限延長が決まった。現在は191カ国・地域が締約している。北朝鮮は85年に加盟したものの、93年と2003年に一方的に脱退を宣言。06年10月から17年9月までに計6回の核実験を実施した。
事実上の核兵器保有国であるインド、パキスタンイスラエルは加わっていない。日本は16年11月にインドとの原子力協定に署名した。NPT未加盟の国に原発施設や技術を輸出することが可能となるため、慎重論は根強かった。歯止め策として、核実験再開時などの協力停止を関連文書で確認している。