日産・ルノー、こじれる関係 3つのポイント

日産・ルノー、こじれる関係 3つのポイント

ゴーン退場
3ポイントまとめ
自動車・機械
ヨーロッパ
2018/12/17 11:40
日産自動車は17日の取締役会でカルロス・ゴーン元会長の後任人事を協議します。筆頭株主である仏ルノーとの関係がこじれており、実際に決まるかは不透明な情勢です。ルノーが日産に対し臨時株主総会を開くよう求めていることも明らかになりました。2社の間で何が起きているのでしょう。
(1)対立の火種、19年前から
日産は11月22日の臨時取締役会で金融商品取引法違反容疑で逮捕されたゴーン元会長の解任を全会一致で決めました。後任会長の人選も本格化しますが、1999年に経営危機にあった日産をルノーが救済した時に双方で合意した協定があります。「日産首脳はルノーに選定権がある」といった内容で、今日までの対立の原因にもなっています。
(2)解任か留任か 日仏で対応分かれる
ルノーは13日の取締役会でゴーン会長兼最高経営責任者(CEO)を解任をしないと発表しました。ルノー社内で不正が見つかっておらず、日産から提供された不正に関する資料の精査が終わっていないことが理由です。日産と三菱自動車はすでにゴーン元会長をCEO職から解任しており、日仏で対応が分かれています。
(3)後任会長いつ決まる?
ゴーン元会長の後任となる日産の会長職は今後の3社連合の行く末を握る重要なポストです。日産では3人の社外取締役からの委員会で協議を続けてきましたが、ルノー側に配慮する形で17日の選出を見送りました。一方のルノーもゴーン会長兼CEOの解任を見送りましたが、筆頭株主の仏政府が後継者選びに入ったとされます。「ポスト・ゴーン」を巡る動きは混迷してきています。