血液検査の結果はどう見る?それぞれの数値は何を表すの?
血液検査の結果はどう見る?それぞれの数値は何を表すの?
血液検査とは
一般的な血液検査の種類と基準値
基準値(基準範囲)とは
特定健診や労働安全衛生法に基づく健康診断で行われるもっとも一般的な検査
肝機能検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
AST (以前のGOT) | 10~38 |
ALT (以前のGPT) | 6~38 |
γGTP | 男性:7~70 |
女性:5~30 |
ASTとALTはアミノ酸を作る酵素です。肝臓に多く含まれており、肝臓のほかにも心臓や骨格筋にも多く含まれています。
肝臓がダメージを受けるとこの数値は高くなり、肝炎や脂肪肝、肝細胞がんを発見する手がかりとなります。
脂質検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
HDL-C (HDLコレステロール) | 男性:40.0~71.5 |
女性:40.0~85.6 | |
LDL-C (LDLコレステロール) | 70~139 |
TG (中性脂肪) | 50~180 |
LDL-C(LDLコレステロール)は、HDLコレステロールとは逆にコレステロールを取り込む悪玉コレステロールです。
高値の状態が続くと動脈硬化を引き起こします。
TG(中性脂肪)は脂肪の一種で、エネルギー源として利用された後、余ったものが皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。
肥満や高脂肪の食事で上昇し、動脈硬化や脂肪肝の原因となります。
血糖検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
血糖 | 70~110 |
HbA1c
| 4.3~5.8 (JDS) |
4.6~6.2 (NGSP) |
血糖(血液中のブドウ糖)は、生命活動を維持するエネルギー源です。
糖尿病の場合は血糖値が高くなります。
病院などで一般的に行われるスクリーニング検査
胆膵肝検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
TP (総蛋白) | 6.3~8.5 |
ALB (アルブミン) | 3.3~5.1 |
ALP (アルカリフォス ターゼ) | 110~390 |
AMY (アミラーゼ) | 40~126 |
TB (総ビリルビン) | 0.2~1.0 |
筋肉関連酵素検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
CK | 18~145 |
電解質検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
Na (ナトリウム) | 136~147 |
K (カリウム) | 3.5~5.0 |
Cl (クロール) | 95~110 |
Ca (カルシウム) | 8.0~10.0 |
腎機能検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
BUN (尿素窒素) | 7~22 |
CRE (クレアチニン) | 男性:0.6~1.1 |
女性:0.4~0.9 | |
UA (尿酸) | 男性:3.0~7.5 |
女性:2.1~6.5 |
UA(尿酸)は、細胞のプリン体が分解してできた老廃物です。プリン体を多く含む食事をしたり、腎機能が低下したしりている場合、血中の尿酸が増加します。
持続的に尿酸値が高いと痛風の原因となります。
炎症反応検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
CRP (C-反応性蛋白) | 0.2 以下 |
一般的な血液検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
WBC (白血球) | 男性:3.5~9.8 |
女性:3.3~9.5 | |
RBC (赤血球) | 男性:395~563 |
女性:389~501 | |
Hb (ヘモグロビン) | 男性:13.5~17.6 |
女性:11.3~15.2 | |
Ht (ヘマトクリット) | 男性:39.8~51.8 |
女性:33.4~46.4 | |
Plt (血小板) | 男性:13.0~38.0 |
女性:14.0~36.0 |
白血球(WBC)は、病原微生物などから身体を守る働きがあります。炎症や感染症の場合に増加します。
白血病などで正常な造血機能が低下した場合やステロイド剤の長期服用によって減少することがあります。また、かぜや一時的なウイルス感染などで低下することもあります。
赤血球(RBC)は、肺でガス交換を経て身体のすみずみに酸素を運び、炭酸ガスを排出する役割をします。
赤血球の中にHb(ヘモグロビン/血色素)という色素が含まれており、これが酸素と結合します。血液中の、血球割合を診るのがHt(ヘマトクリット)です。これらの値が低い場合は貧血、高い場合は多血症が疑われます。
特殊検査
炎症反応検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
RA (リウマチ因子) | 20以下 |
赤沈 (赤血球沈降 速度) | 15以下 (1時間値) |
RA(リウマチ因子)テストで強い陽性反応(数値が高くなること)が出る場合は、関節リウマチの可能性が高くなりますが、この検査だけでは断定できません。
膠原病や結核、慢性肝炎、糖尿病などで陽性を示すこともあるほか、健康な人であっても弱い陽性反応が出る場合があります。
感染症抗原抗体検査
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
HCV-抗体検査 | (-) |
HBs-抗原検査 | (-) |
HBs-抗体検査 | (-) |
腫瘍マーカー
検査項目 | 基準値範囲(参考) |
CEA (癌胎児性抗原) | 5.0以下 |
AFP (α-フェトプロテイン) | 10以下 |
CA19-9 (癌関連抗原) | 37以下 |
CA125 (癌関連抗原) | 35以下 |