日本のビールが韓国で人気の理由…「小確幸」[イドンジュンの日本は今]

日本のビールが韓国で人気の理由…「小確幸」[イドンジュンの日本は今]
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日本のビールが韓国で人気の理由…「小確幸」[イドンジュンの日本は今]

日本植民地時代の慰安婦強制動員と戦犯企業の韓国人強制労働、独島領有権主張など、政治的な韓日関係は冷却したが、民間分野は無関係な姿だ。
昨年日本を訪れた韓国人観光客が700万人を突破し、日本産ビールの輸入は過去10年間で実に100倍以上増加した。

NHKなど現地メディアは「韓国と日本は地理的に近接していて往来が容易で、同じような文化が存在しており、文化の違いから発生する衝撃が少なく、容易に吸収される」と分析した。

◆韓国人の日本ビール愛…「10年で100倍の成長」

韓国は日本が世界に輸出するビールの60%を輸入し、日本のビールの消費において世界最大の市場になった。

福岡県の門司税関の調査によると、韓国に輸出された日本のビール出荷量は2017年で7万5700㎘で日本のビールの輸出総量の60%以上を占めた。

特に韓国に出荷されたビールは毎年急成長を重ね、過去10年間で100倍以上増加したことが分かった。

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韓国が輸入する日本のビールはほとんど福岡県と大分県で生産される。
この地域は韓国の釜山とわずか200 kmしか離れていないところである。
NHKは「東京から大阪に行く距離よりも近い地理的特性で、鮮度が維持されたビールが輸出され、日本のビール固有の味を現地に伝えることができたのが人気の要因だ」と伝えた。

◆韓国人の日本ビール愛… 「小確幸

これらの地理的特徴と同時に韓国で拡散した「小確幸」(日常で感じることができる小さいながらも確実に実現可能な幸福、またはそのような幸福を追求する人生の傾向。*ちなみに村上春樹が作った言葉で、韓国で村上春樹人気が高まったことで広まった言葉です。)と「コト消費」が日本のビールの人気を集めたものと分析された。
「コト消費」とは、商品やサービスを購入して感じる使用価値を重視するということだ。

このような姿は高度成長期に広まったと考えられている。
当時日本では、冷蔵庫、洗濯機、掃除機などの「三種の神器」(三種の新しい電子機器)と「3C」と呼ばれる乗用車、エアコン、カラーTVなどのモノ所有の価値を重視していた。

モノを所有を重視していた傾向は、2000年代に入って消費者の価値観や消費習慣の変化に応じ、モノの所有から趣味や余暇、芸能、感動などを得ることができる特別な時間と経験、サービス、および人間関係に費やす形に変化した。
このような傾向は、今の日本人たちの消費の判断基準となっている。

放送は20年前に日本で普及したこのような傾向(コト消費・小確幸)が最近の韓国社会に現れ、日本のビールの消費が増加したものと見ている。

経済が発展して生活水準が高まり、過去のモノを消費し感じる幸せから、日常の中の商品やサービスの購入後に感じる小さな幸せを追求する人々が増加するにつれて、日本のビールの消費が増加したものとみられるという説明だ。

小確幸を追求する人は、日本文化や風変わりな商品などを好む。
一例として、日本のビール工場に韓国人観光客が大幅に増加し、企業は韓国語が上手な担当職員を配置して、生産したビールの試飲など新しい経験を提供した。

これらのサービスは韓国観光客に人気を集め、体験で感じた感情などがソーシャルメディアSNS)を通じて広く伝播される。

NHKは「ビール工場での体験と感動、すなわち日本でのコト消費が、韓国に戻ってきても続き、日本のビールを好きになると思われる」と伝えた。

簡単にいうと、日本での感情の消費は韓国でも続き、このような姿がSNSを介して知人に伝達され、憧憬の対象となる。
これを直接経験しなくても、缶ビールやパブで日本のビールを楽しみつつ間接体験するという説明だ。
ビールを例に挙げたが、食べ物やショッピング、旅行など様々な分野でも同じである。

◆韓国人の日本のビール愛… 「差別化された韓国内の日本式居酒屋」

地理的特性、小確幸の拡散に加え、韓国内では居酒屋など「日本式居酒屋」や日本のビールを売っているところだけで感じることができる味の差別化も韓国人の日本のビール愛を大きく高めたと分析された。
日本企業は販売に加えて「ビールをおいしく飲む方法」を、輸入・販売・居酒屋などで伝えて、ここから出てきた差別化が日本のビールファンを生んだという意見である。
これはビールを飲む方法によって味が変わるためであると伝えられた。

ロッテのアサヒ酒類東ソウル支店長は、「一度飲んだ後、『おいしい』という考えを顧客に提供できないと次回の消費につながらない」とし、「どの店でも変わらない味を感じることができるよう品質管理に努める」と述べた。

缶ビールの場合、国産ビールよりもやや高価だが、価格競争力を備えて消費が増加したものと解釈された。

◆韓国人の日本のビール愛…「夕方の生活」

一方で年間で2070時間に達した世界最長レベルの労働環境から脱し、夕方の生活のための週52時間勤務制の施行など、仕事と生活のバランスを重視する雰囲気も、日本のビールの消費に一役買ったという分析だ。
これは労働政策の変化を体感する労働者が中心となる。

NHKは夕方の生活が重視され、家族や恋人と時間を過ごし、多少高くても小確幸による満足感を満たすため、消費パターンの変化が大きな役割を果たしたと見られるとした。

それとともに、過去は夜明けまで続いた飲み会がなくなり、定時退勤となり、夜勤の代わりに夕食の生活を味わう人々が増えたことも、日本のビールの消費が増えた背景だと付け加えた。

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この意見は、今週52時間勤務が大企業、公企業、公務員を中心に実施され、ここで働いている労働者が一般の労働者よりも経済的余裕があることが理由となる。
高い給与による経済的余裕に時間が加わって、かれらのライフスタイルが消費に影響を与えたという分析だ。

また20年前の日本のコト消費や、小確幸という言葉が、韓国で一般大衆に普及したことも理由に挙げられた。

日本文化の韓国での流行は昨日や今日のことではない。
地理的な特性と、いろいろな同じような文化があり、私たちはそれに慣れているが、日本軍慰安婦強制動員、戦犯企業の強制労働賠償問題など、まだ解決すべき問題が山積みである。
日本について「近くて遠い国」と言うのも、こういうことがあるからだ。

韓国で日本のビールが人気を呼んだ背景を取材した記者は、「韓国の辛い食べ物に日本のビールは非常によく調和した」とし「少なくとも日本のビールと韓国料理は最高の相性であることを実感した」と所感を伝えた。

今韓日両国は政治的に冷却したが、新年からこれらの問題がすべて解決してほしいものである。
また10年間で100倍に成長した日本のビールのように、私たちの企業が日本人の心をひきつける何かを披露してほしいものである。

引用ソース
https://news.naver.com/main/ranking/read.nhn?rankingType=popular_day&oid=022&aid=0003330336&date=20190101&type=1&rankingSectionId=104&rankingSeq=16