相次ぐ新手の自動車盗「リレーアタック」 スマートキーを悪用

近づくだけでドアの解錠やエンジン始動ができるスマートキーの特性を悪用し、車を盗む「リレーアタック」と呼ばれる手口が大阪府内で確認された。自宅に鍵を置いていても、特殊機器を使って屋外から鍵の電波を拾って解錠。大きな音を立てず、短時間で盗むのが特徴だ。海外から流入したとされる新手の手口で、警察は対策を呼び掛けている。と呼ばれる手口が大阪府内で確認された。自宅に鍵を置いていても、特殊機器を使って屋外から鍵の電波を拾って解錠。大きな音を立てず、短時間で盗むのが特徴だ。海外から流入したとされる新手の手口で、警察は対策を呼び掛けている。
スマートキーは、車と鍵の双方から出る電波の信号が一致することでドアを解錠する仕組みだが、電波は微弱なため車から1メートルほどの距離でないと反応しない。
タックでは、車から出る電波を特殊機器で増幅。家のそばにいる中継役が持つ機器を介して、増幅電波を屋内の鍵まで届ける。すると、車が近くにあると誤認した鍵から信号を含む電波が発信され、再び中継役を通じて車に電波が戻り、解錠される。
「リレーアタック」による自動車盗の手口

 昨年9月中旬。東大阪市の民家の防犯カメラが、トヨタの高級車「レクサス」を盗もうとした男らの一部始終を捉えていた。

 映像によると、午前3時ごろ、マスク姿でリュックを前に抱えた男が玄関に近づき、電気コードのようなものをのばした。その直後、そばの駐車場にある車のハザードランプが点滅。わずか5秒ほどでドアが解錠された。この男が中継役とみられ、仲間とみられる別の人物も車のそばで映っていた。

 「こんなにも簡単に解錠されるなんて」。住人で会社員の男性(37)は映像を見て驚いた。男らは通行人に気付いて逃走し、車は盗まれずに済んだが、大阪府警は窃盗未遂容疑で捜査している。

「リレーアタック」による自動車盗の手口

 昨年9月中旬。東大阪市の民家の防犯カメラが、トヨタの高級車「レクサス」を盗もうとした男らの一部始終を捉えていた。

 映像によると、午前3時ごろ、マスク姿でリュックを前に抱えた男が玄関に近づき、電気コードのようなものをのばした。その直後、そばの駐車場にある車のハザードランプが点滅。わずか5秒ほどでドアが解錠された。この男が中継役とみられ、仲間とみられる別の人物も車のそばで映っていた。

 「こんなにも簡単に解錠されるなんて」。住人で会社員の男性(37)は映像を見て驚いた。男らは通行人に気付いて逃走し、車は盗まれずに済んだが、大阪府警は窃盗未遂容疑で捜査している。

 車の防犯対策に詳しい自動車用品店「エムズスピード」(東大阪市)によると、リレーアタックは欧州などで拡大。最近は国内各地で被害が広がっている可能性がある。2016年にドイツの自動車団体が、17年にも英国の警察が手口を紹介する動画を公開し、注意喚起している。

 大阪府内では、昨年5月に守口市、今年1月に茨木と堺の両市内でリレーアタックの疑いがある車の盗難が相次いだ。捜査関係者は「盗んだ後、別のスマートキーを作り直して売りさばいている疑いもある」と指摘する。

 府警は、電波を遮断する専用のキーケースや金属製の缶などで鍵を保管することを推奨。ハンドルやタイヤもロックをかけるなど、二重三重の盗難対策を取るよう呼び掛けている。【村田拓也、伊藤遥】

 だがリレーアタックでは、車から出る電波を特殊機器で増幅。家のそばにいる中継役が持つ機器を介して、増幅電波を屋内の鍵まで届ける。すると、車が近くにあると誤認した鍵から信号を含む電波が発信され、再び中継役を通じて車に電波が戻り、解錠される。

「リレーアタック」による自動車盗の手口

 昨年9月中旬。東大阪市の民家の防犯カメラが、トヨタの高級車「レクサス」を盗もうとした男らの一部始終を捉えていた。

 映像によると、午前3時ごろ、マスク姿でリュックを前に抱えた男が玄関に近づき、電気コードのようなものをのばした。その直後、そばの駐車場にある車のハザードランプが点滅。わずか5秒ほどでドアが解錠された。この男が中継役とみられ、仲間とみられる別の人物も車のそばで映っていた。

 「こんなにも簡単に解錠されるなんて」。住人で会社員の男性(37)は映像を見て驚いた。男らは通行人に気付いて逃走し、車は盗まれずに済んだが、大阪府警は窃盗未遂容疑で捜査している。

 車の防犯対策に詳しい自動車用品店「エムズスピード」(東大阪市)によると、リレーアタックは欧州などで拡大。最近は国内各地で被害が広がっている可能性がある。2016年にドイツの自動車団体が、17年にも英国の警察が手口を紹介する動画を公開し、注意喚起している。

 大阪府内では、昨年5月に守口市、今年1月に茨木と堺の両市内でリレーアタックの疑いがある車の盗難が相次いだ。捜査関係者は「盗んだ後、別のスマートキーを作り直して売りさばいている疑いもある」と指摘する。

 府警は、電波を遮断する専用のキーケースや金属製の缶などで鍵を保管することを推奨。ハンドルやタイヤもロックをかけるなど、二重三重の盗難対策を取るよう呼び掛けている。【村田拓也、伊藤遥】