ソフトバンク出資のワンウェブ、マスク氏に挑む-人工衛星打ち上げで

ソフトバンク出資のワンウェブ、マスク氏に挑む-人工衛星打ち上げで

Thomas Seal
2019年2月28日 11:25 JST

宇宙は一段と混み合いつつある。ソフトバンクグループと英資産家リチャード・ブランソン氏が出資するベンチャー企業ワンウェブは27日、遠隔地域のブロードバンド導入を目的とした人工衛星、約600基の第一陣をフランス領ギアナの上空に打ち上げる。
  ワンウェブの人工衛星6基はソユーズロケットを利用し、ギアナ宇宙センターから現地時間午後6時37分(日本時間28日午前6時37分)に打ち上げられる。同社は世界的なデータ流通量急増を踏まえた低軌道衛星システム構築で、イーロン・マスク氏率いるスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)のほか、ベンチャー企業テレサットレオサットと競合している。
The New Space Race
打ち上げに備える人工衛星4基の搭載装置
出典:USAF
  計画が成功すれば、宇宙産業界は投資の地雷原という見方が後退するかもしれない。新型の人工衛星バイアサットインマルサットなどが手掛ける古いモデルに比べ小型でコストも安い。ワンウェブは従来のコストの1割未満で1日当たり1基以上のペースで衛星を生産できると説明している。
  ワンウェブによると、同社はクアルコムやインドのブハルティ・エンタープライゼズコカ・コーラヒューズ・ネットワーク・システムズなどから資金提供を受けている。人工衛星エアバスが開発。さらなる打ち上げは年内に予定されている。