米、韓国軍との大規模合同軍事演習中止へ

米、韓国軍との大規模合同軍事演習中止へ

米国は米韓合同軍事演習を中止する方針(写真は2015年の演習)
米国は米韓合同軍事演習を中止する方針(写真は2015年の演習) Photo: Lee Jin-man/Associated Press
 【ワシントン】米軍は、韓国軍と毎年春に行っている大規模な合同軍事演習を中止する方針だ。トランプ政権が費用が高すぎると判断していることが背景にある。米当局者2人が1日、明らかにした。
 今回中止となるのは、実際に戦力を動かす野外機動訓練「フォール・イーグル」と指揮系統をシミュレーションする「キー・リゾルブ」。米軍はこれに代わり、訓練に重点を置く小規模な演習を実施する見通しだ。
 国防総省は週末にも中止を発表する予定。演習中止の計画については、NBC ニュースが先に報じていた。
 ドナルド・トランプ大統領は昨年6月、初の米朝首脳会談で、米韓合同演習を中止する意向を表明。トランプ氏は軍事演習の費用が高すぎると度々批判している。ハノイでの米朝再会談後の記者会見でも同様な見解を示していた。
 国防総省はこれまで、軍の即応体制の維持と同盟国との連携強化には、合同演習が不可欠との立場を示してきた。だが、トランプ政権が昨年、合同演習を中止する意向を示して以降は、軍事演習が最長2年なくても支障はないとして、立場を後退させている。当局者は今回の演習中止計画について、コメントを控えたが、中止の決定については当面、検討事項と述べた。