IHI、戦闘機用推力15トン級エンジン 防衛装備庁に納入

IHI、戦闘機用推力15トン級エンジン 防衛装備庁に納入
(2018/7/3 05:00)

IHIは将来の戦闘機用を目指した推力15トン級ジェットエンジンのプロトタイプ「XF9―1=写真」を瑞穂工場(東京都瑞穂町)で完成し、防衛装備庁航空装備研究所に納入した。航空機エンジン材料として有力視されているセラミックス基複合材料(CMC)を高圧タービンなどに利用するなど世界最先端技術を取り入れた。
IHIは防衛装備庁から受注し、2010年度から「XF9―1」の研究開発を継続。ジェットエンジンの性能を左右する圧縮機や燃焼器、高圧タービンで構成する中核ユニットを17年6月に納入し、中核ユニットの目標値である高圧タービン入口温度1800度Cでの作動健全性を確認した。
今回、中核ユニットを組み込んだエンジンを完成し、納入した。中核ユニットをベースとして前部にファン、後部に低圧タービン・アフターバーナー、排気ノズルを装着。6月に所定の機能性能を満たしたことを確認した。
航空自衛隊のF2戦闘機の後継機を巡る将来戦闘機の開発では、日本主導の国際共同開発や国産化など複数案が検討されている。