◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2019.04.20

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週の日本株はしっかりと上昇し、日経平均はついに22000円を突破してきた。」

M「ああ。22000円台乗せても維持できるか疑問もあったが、しっかりキープして今週を終えている。」

T「そうだな。ただ今週も相変わらず日経平均主導といえ、TOPIXは出遅れ感あるけどな。」

M「確かにTOPIXは今週上げたといっても小幅高程度にとどまっているし、何よりもまだ揉み合い相場を抜けていない感が強い。」

T「だよな。日経平均は200日移動平均線を越えてきて、揉み合い上放れ的な動きになっているが、TOPIXはまだレンジ内の推移といえるし、200日移動平均線までも届いていない。」

M「今週は日経平均TOPIXも年初来高値は更新したものの、確かにTOPIXはレンジ内ので推移から抜けていないと言える。」

T「新興市場指数見ても揉み合いの動きだし、やはり日本株が全体的に買われているというよりは日経平均だけが買われているという印象だ。」

M「そうだな。日経平均寄与度が大きい、ファーストリテイリングが11連騰だからな。」

T「海外勢が買ってきているようだが、日本株を見直してきたのかどうかは微妙なところだろう。」

M「まだ買いが全体的に広がってきていないし、確かに現状では何とも言えない状況だろう。」

T「来週から日本企業の本決算発表が本格的に始まる。やはりそれを確認してからという向きも多いだろうしな。」

M「ただ今期見通しは弱めに出してくるところが多いと言うことは既に警戒されている。」

T「まあ日銀短観見ても今期は減益予想となっており、減益見通しだしてくる企業も多いだろう。」

M「それでもアク抜け的に買われる銘柄が目立つかどうか・・・。」

T「改めて売られるようだと厳しいが、アク抜け的な動きになれば、投資家心理的にも追い風になる。」

M「そうだな。それだけに弱めの見通し出すにしても、それなりに期待感も含ませて欲しいけどな。」

T「確かに大幅減益見通しじゃ、アク抜けにはなりにくいからな。」

M「日本の輸出企業の多くは米国や中国の景気動向に左右されやすいが、ここに来て過度な懸念は和らいでいる。」

T「ああ。中国の景気は回復の兆しが見られているし、米国景気も懸念されたほど落ち込んできていない。」

M「それだけに、懸念したほど今期の業績も悪くならないという可能性もあるだろう。」

T「まあ1-3月期は結構業績悪くなるところが多いと思われるが、それが底となり、4月以降回復していくところも多いのかも知れない。」

M「それが本決算で垣間見られれば、日本株の見直し余地が出てくるという期待もある。」

T「そうだな。注目はやはり日本電産だろう。23日の火曜日に先陣を切るように本決算を発表する。」

M「ああ。1月に2019年3月期の下方修正を発表した際には、あの永守CEOがえらい弱気な発言をしていたからな。」

T「中国からの受注の落ち込みは尋常ではないと危機感を示していた。」

M「ああ。月単位で受注がこんなに落ち込んだのは初めてだと言っており、この変化を甘く見てはいけないとまで言っていた。」

T「下方修正の数字は1-3月期が一番悪い数字なると想定して作ったと言っていただけに、果たして2019年3月期はどういう数字で着地するのかも注目だな。」

M「ああ。1月に下方修正した数字を更に下回るのか、それとも上回るのか・・。まあさすがに下ブレることは無いとは思うが・・。」

T「あったらヤバイかもな。最悪のことを考慮して作った数字だろ。」

M「そうだな。しかも想定為替は1ドル100円から変えていないし、今の為替水準考慮すれば、それだけで上ブレ要因だ。」

T「だよな。それだけに上ブレての着地となる公算が高いといえる。」

M「あとはやはり今期2020年3月期の見通しだな。」

T「そうだな。日本電産は中国の売上比率が高いだけに、中国景気が本当に回復してきているのか確認する意味でも注目される。」

M「それに永守CEOが決算発表翌日の説明会でどういう発言をするのかも注目される。受注が回復してきているのかどうかなど・・。」

T「それ次第では他の中国関連企業にも影響与えそうだ。」

M「問題は株価だよな。日本電産株は既に結構買われてきており、年初来高値水準だ。」

T「確かに・・。下方修正した翌日に年初来安値を付けてから、それ以降は上昇トレンドを描いている。」

M「株価高値圏だけに、ハードルは結構高くなっていると言えるだろう。」

T「この状況から更に買われるには、やはり好決算と言える内容が出てこないと厳しいか・・。」

M「少なくとも弱い決算でアク抜けになるという状況ではないのかも知れない。」

T「まあ日本電産の決算発表後の株価はともかく、やはり中国の景気状況を確認する意味でも、日本電産の決算には注目したい。」

M「そうだな。過度な懸念が後退すれば日本株全体の見直し余地に繋がる期待も出てくるからな。」

T「来週末からいよいよ10連休突入するが、どういう相場状況で10連休を迎えるのか注目だな。期待したいモンだ。」