「日本は東京だけ?」外国人はなぜ「地方」を旅行するのか

「日本は東京だけ?」外国人はなぜ「地方」を旅行するのか

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[マネートゥデイ キムジュドン記者] [編集者]

他山の石、他人の山の石は私の玉を整えるのに役立てることができるという意味です。
高齢化などの問題を先に経験している日本社会の姿を通じ、私たちが学ぶ点、警戒する点を確認します。

昨年、地方に行った観光客1800万人
「体験」を重視
人口減少の地方経済再生支援 

皆さんは海外旅行に行くとき、どんな点を考慮して場所を決めますか?
おそらく最初に行く国なら、大都市などの有名な場所を優先させると思います。
去る21日、日本観光庁は「2019年版観光白書」を通じ、昨年地方を訪れた外国人観光客が大幅に増えたという結果を公開して目を引きました。
5年前「地方消滅」政府報告書に衝撃を受けた日本にとって、希望的なニュースになりました。

日本の外国人観光客の増加のニュースは、すでに何度も伝えてきました。
2013年に観光客1000万人(1036万人)を超えた日本は、昨年3119万人となり、5年で規模が3倍に大きくなりました。
今回の報告書では、都市圏(東京、大阪など8つの地域)のみにとどまった人は1319万人、地方に行った人は1800万人でした。
都市の外を経験した人が500万人ほど多くなりました。
都市-地方の訪問者数の逆転は、2015年に始まり、その格差が広がっています。

これらの結果は、高齢化や人口減少の問題に大きく苦しむ地方都市の経済にも役立っています。
移動費用を含む昨年の旅行者の全体の消費額(4兆5000億円)は、3年前に比べて28.5%増えましたが、地方(1兆362億円)に限定すると58%増えました。

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去る10日、日本銀行は、地域経済報告書「さくらレポート」を通じ、「地域における観光は経済の活性化を導く重要な戦略」と書きました。
昨年の地方の宿泊業工事予定金額は2013年の4.7倍に増えました。
地方を訪ねる旅行が増加すると、ファンドが古い旅館を買収し、再建に乗り出す事例も増えました。
観光業界の雇用も自然に増えています。

それでは、観光客たちはなぜ地方に行き、何をするのでしょうか?
ひとまず地方旅行が増えるのには「再訪問」の増加があります。
日本の観光庁によると、外国人観光客の60%ほどは、2回以上日本の地を踏みました。
最初は大都市を中心に旅行し、二回目からは別の場所に関心を広げるのです。
もちろん再び訪ねる国ということは、最初の経験が満足だったという意味になります。

観光白書は「体験型消費」が増えて、地方を訪れる外国人観光客も増加すると分析します。
2014年の観光客対象の調査で、日本を訪れた理由は「日本食」が34.4%と最も多かったですが、昨年は27.9%と減少し、「地方体験」は、逆に(28.2%→)34%に増えました。

特にスキー・スノーボードをする人が地方に行く割合は87%にもなりました。
スキー場のほとんどは都市の外にあるので自然な結果です。
かれらは旅行に来て22万5000円を消費しており、スキーをしない人(15万2000円)よりも7万3000円(約80万ウォン)多かったです。
観光客の急増で北海道ニセコ倶知安町の地価は1年間でなんと58.8%も上がりました。
日本代表の文化的な温泉を目的に来た観光客も地方に多く行きました。

目を引くのは、他の体験を楽しんだり、農村や山村の実際の姿を感じようとする観光客も多かったことです。

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西日本の瀬戸内と呼ばれる海の7つの島を結ぶしまなみ街道は、自転車愛好家たちが集まってきます。
70㎞に及ぶ自転車道が有名になったからです。
ここには自転車族のためのタクシー、船も通っていて、かれらのための専用宿舎もあります。
3年ごとの春、夏、秋、国際芸術祭もある瀬戸内地域(7県)は、昨年の観光客の消費額が1585億円で、3年で78%増えました。

公共交通機関からのアクセスが困難な兵庫県の篠山という町には、古くからの伝統家屋が元の外観を維持したまま改造を経てホテルへと変身しました。
メーカーNOTEはこのように空き家をまとめて「一つのホテル」にする事業を拡大しています。
観光客は伝統的なものを体で感じ、住民とも接することができて喜びます。
住宅の中には伝統的技術醸造所もあります。
ここで宿泊すると、酒も飲むことができます。
深刻化する日本国内空き家問題の代案にもなって注目されます。

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ユニークな伝統家屋で有名な富山県の山岳地帯にある五箇山の2町は、ユネスコ文化遺産に上がりました。
観光案内所には訪問者が自分の出身国をシールで貼る版があり、「貼るところがすぐになくなりそうだ」とします。

かつては旅行でのショッピングが重要だったが、海外からの直輸入が容易になった今、経験を重視する人が増えています。
日本の観光庁は最近の観光客の傾向について「観光用にわざわざ作られたものではなく、本物を体験することを好むようだ」と日本経済新聞で分析した。
当局は地方観光客の増加のため、農家、伝統性など体験型宿泊施設を増やし、消費額の拡大のための滞在期間の増加を目指すことを掲げました。