中小企業の従業員医療保険「協会けんぽ」過去最高の黒字

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中小企業の従業員医療保険協会けんぽ」過去最高の黒字

中小企業の従業員らでつくる医療保険協会けんぽ」の昨年度の決算は、パートで働く人たちの加入が進み、保険料の収入が増えたため、過去最高の5900億円余りの黒字となりました。
協会けんぽ」は中小企業の従業員やその家族ら3900万人余りが加入する医療保険です。

運営する全国健康保険協会によりますと、昨年度は、パートなど短時間労働者の加入が進んだほか、加入者の賃金も上がって保険料収入が増えたため、収入は前の年度より3977億円多い、10兆3461億円でした。

一方、支出は加入者の医療費への給付に加え、後期高齢者医療制度への拠出金も増加し、前の年度より2515億円増えて、9兆7513億円でした。

この結果、昨年度の収支は5948億円の黒字となり、比較ができる平成4年度以降、最も高くなりました。

ただ、高齢者の医療費の負担が増えるなどの影響で、財政状況は早ければ4年後には赤字になる見通しで、全国健康保険協会は「財政は楽観を許さない状況で、加入者には価格の安いジェネリック後発医薬品の使用や医療費の適正化を呼びかけるとともに、国に対しては後期高齢者の窓口負担を増やすことも含め、対応をお願いしたい」としています。