オプション通信5-6 2010/ 8/18 7:27

第10回 

図→ http://mail.monex.jp/?4_49800_364513_8

◇ コールオプション

(1)コールの買い

日経平均を行使価格で買う権利を買うのですから、日経平均が満期までに
「行使価格 + オプションの買値」を超えれば利益になります。
図のAのグラフは行使価格15,500円のコールオプションを300円で買い付けた
場合の満期日時点での損益を表したグラフです。日経平均が上昇すればするだ
け利益が増え、日経平均が下落しても「買う権利」を放棄すれば当初支払った
オプション料=プレミアムを失うことになりますが、それ以上の損失は発生し
ません。

(2)コールの売り

(1)の反対になります。コールの「売り手」となり日経平均が上がれば上
がるだけ損失が無限大に膨らむことになります。
先にオプションを「売って」いる時点でプレミアム=オプションの価格を
「買い手」から受け取り、日経平均が下落して「買い手」が権利を放棄すると
その受け取ったオプション料が利益となります。一方で日経平均が上昇した場
合は「買い手」が「買う権利」を行使することで、コールを売っている「売り
手」はその「買い手」の買いたい値段=行使価格で売ることになり、損失とな
ります。つまり、今は行使価格を大きく上回っていたとしても安い行使価格で
売ってあげなければなならず、そのために逆に売るための「日経平均」(架空
のもの=特別清算指数での日経平均)を買わなければならず、その差額が損失
になる、と言う事です。



第11回 

先週は「買った場合に株価(日経平均)が上がれば儲かり、下がれば損をす
る、売った場合には逆に株価(日経平均)が下がるか動かなければ儲かり、上
がれば損をする」といった「コールオプション」の損益グラフを見てみました
が、今週はその逆の「買った場合には株価(日経平均)が下がれば儲かり、上
がれば損をする、売った場合には逆に株価(日経平均)が上がれるか動かなけ
れば儲かる」といった「プットオプション」の損益グラフを見てみましょう。
図→ http://mail.monex.jp/?4_51242_363404_8

◇ プットオプション

(1)プットの買い

「売る権利」を買うということは日経平均が満期までに、下がれば下がるほ
ど利益になるということになります。
オプションを買うときにオプション料=プレミアムを支払っていますので、
「行使価格 - オプションの買値」の分だけ日経平均が下がると利益が出る
ようになります。思惑とは反対に日経平均がどんどん上がってしまった場合で
も、「売る権利」を放棄すれば良いので、オプション料(オプションの買い代
金)を失うことになりますが、それ以上の損失は発生しません。

(2)プットの売り

(1)の反対になります。プットの「売り手」となり日経平均が上がれば上
がるだけ損失が無限大に膨らむことになります。
先にオプションを「売って」いる時点でプレミアム=オプションの買い代金
を「買い手」から受け取り、日経平均が下落して「買い手」が権利を放棄する
とその受け取ったオプション料が利益となります。一方で日経平均が下落した
場合は「買い手」が「売る権利」を行使することで、プットを売っている「売
り手」はその「買い手」の売りたい値段=行使価格で買い戻すことになり、損
失となります。つまり、今は行使価格を大きく下回っていたとしても高い行使
価格で売ってあげなければなならず、そのために逆に買い戻すための「日経平
均」(架空のもの=特別清算指数での日経平均)を買わなければならず、その
差額が損失になってしまうのです。