中国 “初の本格的国産SF映画” 歴代2位の興行収入に

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中国 “初の本格的国産SF映画” 歴代2位の興行収入

中国で初めての本格的な国産SF映画と言われる作品が、歴代2位の興行収入を記録するヒットになっていて、世界をリードする「強国」を目指す習近平指導部の政策のもと、アメリカに匹敵する映画産業を育成しようという思惑もうかがえます。
中国では先月上旬の旧正月の「春節」にあわせて、全国各地で上映が始まったSF映画「流転の地球」が、2日までの興行収入で44億人民元(およそ730億円)と、歴代2位のヒットになっています。

映画は未来の地球がいてつく寒さに覆われたという設定で、中国人を主人公に、宇宙ステーションも登場しながら、ロシア人などと協力して人類の危機を救うというものです。

ヒットの背景には、世界の宇宙産業をリードする「宇宙強国」を目指す中国が、無人の月面探査機で世界で初めて月の裏側の撮影に成功する中で、愛国的な気持ちが後押ししたこともあると指摘されています。

また、多くが国内で製作されたことから、中国で初めての本格的な国産SF映画だと言われています。

中国では地方政府が、地元で撮影した映画に対して補助金を出すなど、優遇策を打ち出していて、文化面でも「強国」を目指す習近平指導部のもと、アメリカに匹敵する映画産業を育成しようという思惑もうかがえます。

「流転の地球」の郭帆監督は、映画産業の中国とアメリカの差について、「特殊撮影は今後10年で追いつけると思う」と話していました。