アサンジ氏、大使館から追放か ウィキリークス発表

アサンジ氏、大使館から追放か ウィキリークス発表

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2019/4/5 9:12
サンパウロ=外山尚之】米国の機密文書を暴露する内部告発サイト「ウィキリークス」は4日、創設者ジュリアン・アサンジ氏が近く在英エクアドル大使館から追放されると発表した。真偽は不明だが、同氏の逮捕に向けエクアドル政府と英国政府が合意しているという。エクアドルモレノ大統領は2日、アサンジ氏の保護を取りやめる方針を明らかにしている。
アサンジ氏は在英エクアドル大使館で保護されている(17年5月)=ロイター
ウィキリークスエクアドル政府高官の話として、ツイッターの公式アカウントに投稿した。アサンジ氏は2012年から亡命申請した在英エクアドル大使館で保護されている。
モレノ氏は2日、地元メディアの取材に対し、「(アサンジ氏は)繰り返し取り決めを破った」と主張した。過去に結んだ協定を無視し、個人の携帯電話を通じて情報を発信していたという。エクアドル政府は同氏を保護する代わりに、他国の政治への介入などを禁じるよう指示していた。
エクアドルモレノ政権は、アサンジ氏の亡命受け入れを決めたコレア前大統領の反米左派路線からの転換を進めていた。昨年9月には日本経済新聞との書面インタビューで「現在の状況は持続可能でない」として、退去を求めていく方針を示していた。
英国の捜査当局はこれまでアサンジ氏が大使館から退去次第、逮捕するとしており、米国政府が引き渡しを求めていた。