銃撃シーンはよく映画の中で描かれていますが、拳銃で撃たれると、人はあそこまですぐに死んでしまうのですか?

Kenn Ejima
Kenn Ejima, ソフトウェア開発者
拳銃など小火器によって目標をどのぐらい反撃不能にするかをあらわすストッピングパワーという概念があります。
小口径の拳銃では、脳など中枢神経を直撃しない限り即行動不能とはならないので、実際には何発も打ち込まなければ反撃される可能性が残ります。
関心があれば、この映像を見てください。何発も至近距離から命中しているのに犯人は倒れず、反撃を受けています。
このため射殺目的なら命中しやすい腹部に2発、とどめに頭部に1発というのがCQB (接近戦) における基本戦術であるモザンビークドリルの原則です。FBIにも昔から3–3–3 ruleというのがあって、3ヤードの距離から3秒で3発なら正当防衛とみなす、という考え方があります。(が、現在では戦時でも無力化した相手にとどめをさすことは交戦規定により禁じられています)
火力のある大口径の拳銃では、空洞現象により臓器や骨格の破裂が起き、直撃でなくとも神経伝達を遮断できる可能性が高くなります。
ただ面白いことに、まさに拳銃で撃たれると即動けなくなるという映画での刷り込みがあるゆえに、致命部位でもないのに行動不能になるケースが結構あるようです。
でもまぁ、拳銃ってなかなか当たらないですよ。
命中精度は距離の2乗に反比例して下がっていくので、素人相手なら、10–20mも離れれば当たらないです。銃をもってる相手から遠ざかる方向にダッシュするのが正解ということですね。