◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2019.07.20

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週も日本市場は下落となり、これで2週連続の下落となった。」

M「ああ。今週も弱含みの動きで週後半はやや荒い展開となった。」

T「そうだな。先週まで強かった米国株が今週はやや弱含みとなり、日本株の重石になったと言える。」

M「まあ先週など既に米国株の上昇に、日本株は付いていけない状況だったからな。」

T「ああ。米国株の上値重くなり下げてくると、それ以上に日本株は下げてしまう格好だ。まあ今に始まったことでもないが・・・。」

M「日本では参院選も控えているし、来週からは企業決算発表も本格的に始まる。企業決算への警戒感は強いことから、今の状況では積極的には日本株買えない状況だ。」

T「それだけに参加者乏しく薄商い状況が続いている。そんな状況で悪材料が出てくると結構派手に下げてしまう。木曜日の派手な下落は、それを示していると言えるだろう。」

M「だろうな。木曜日には日経平均400円超の大幅安となり、TOPIXの下落率はそれ以上だった。」

T「その日は米国で米中摩擦懸念が改めて意識されて、為替は円高進行し日本株の重石となった。」

M「今週はトランプ大統領が久しぶりに、中国への牽制的な発言をしてきたことで、米中問題が改めて意識されている。」

T「ああ。トランプ大統領は発動を見送っている対中関税第4弾について、私が望めば発動することは可能だと発言している。」

M「更に米中交渉の合意には時間が掛かるとの見解を示しており、米国株の重石となった。」

T「そんな状況で、相次ぎ出て来ている企業決算で、中国との貿易摩擦による悪影響が一部企業に見られており、米中摩擦が米企業業績へ更に悪影響を与えると改めて警戒されたようだ。」

M「そうだな。米中摩擦が長引けば、もっと米企業業績へ悪影響を与え、しまいには米経済を減速させるとの見方に繋がった。」

T「それでも米国株が下げ渋っていたのは、やはり利下げ期待だろうな。」

M「ああ。今週は市場予測上回る米経済指標も見られたが、パウエルFRB議長が講演で改めて早期下げを示唆したし、ニューヨーク連銀総裁も同じように早期利下げを示唆している。」

T「これらからも7月末のFOMCでの利下げは、ほぼ確定的だろうな。」

M「ああ。既に市場では、利下げ幅や、利下げ継続の有無が注目されている。」

T「それを占うのは月末のFOMCとなる。さすがに7月末のFOMCで一気に0.5%の利下げに踏み切るとは思えないが・・。」

M「まあニューヨーク連銀総裁の発言をうけて、そういう期待も一時高まったものの、さすがにそれはなさそうだ。どうせ0.5%下げるなら、2回に分けるだろう。」

T「だよな。まあ小出しは良くないとは言えるものの、米経済はそこまで深刻な状況でもないからな。」

M「あくまでもFRBが利下げに踏み切るのは、予防的な意味無いが強い。景気減速が強まって、リセッションに陥るのを予防する意味合いでの利下げだ。」

T「そうだな。リセッションから脱出させるための利下げとは、また意味合いが違う。」

M「それだけに一気に0.5%の利下げはしないだろう。」

T「まあ0.25%利下げするとして、問題は更なる利下げを示唆するかどうかだな。」

M「ああ。継続的な利下げの可能性を匂わすのか、それとも利下げ打ち止め感を示すのか、それによって、市場の反応は大きく違いだろうな。」

T「来週も米国株は利下げ期待が相場を支えそうだが、企業決算も更に続々と出てくるからな。それらをうけ一進一退の動きになりそうだ。」

M「問題は日本株だよな。昨日は売り方の買い戻しなどで派手に反発したが、このまま上昇していくとは考えにくい。」

T「ああ。昨日は参院選で与党圧勝と言う期待で買い向かっていた向きも多いようだし、週明けあっさりと売られてしまう恐れも否めない。」

M「なによりも来週から日本でも企業決算発表が本格的に始まるからな。」

T「ああ。今週は早くも下方修正する3月期決算の企業も出て来ているし、弱い業績観測報道も見られ、企業業績への警戒は一段と強まっている。」

M「まあ警戒強まっているだけにアク抜けという動きになれば良いんだけどな。」

T「そうだな。その辺も注目だろう。決算良くなくてもアク抜け的に買われるのか、それとも改めて売られるのか・・・。」

M「ああ。来週はどういう状況で週末を迎えているのか楽しみだな。」

T「3週ぶりの上昇となればいいけどな。期待したいモンだ。」