◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2015/04/04(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は波乱含みとも言える展開だったが、結局週間ベースではしっかり反発し
た。」

M「ああ。先週は久々に週間ベースで下落しただけに今週も警戒されたんだがしっ
かり下げ渋った格好だ。」

T「ただ日経平均19000円割れとなる場面もあり、25日線割れる日もあったからな。
週末にかけ、しっかり戻せただけに良かったが・・・。」

M「ようやく過熱感が解消されたという感じだろう。日経平均節目の19000円割れで
押し目買いも入れやすくなったとも言えるし、ある意味良い調整だったと言えるん
じゃないのか。」

T「そうだな。もともと配当落ちである程度の調整は想定されていた面もあるだけ
に、この程度の調整であれば悪くはない。」

M「まあ、上げてきた分を考えればこの程度の値幅調整では物足りなさもあるとは
言えるが、ある意味、この程度の調整で済むなら、それだけ強い相場が続いている
とも言えるからな。」

T「ああ。先高感を抱いている向きがまだ多いということが言えるだろう。」

M「取りあえず新年度相場入りして、利食い売りも目立ってきているものの、皆が
利食いに動いている印象はない。」

T「確かにそうだな。中長期資金による手仕舞い売りが目立ってきたわけでも無し
、投機筋だって皆が皆、手仕舞いしてきている感じは見られない。」

M「ただ、流れが変わることを見込んでショートポジション作ってきた投機筋は居
るようだ。しかしそう言った向きも今週あっさり買い戻しを見せており、腰を据え
てショートしている印象はない。」

T「確かに・・・。結構前からTOPIX先物を大量に積み上げている外資は、依然とし
てその姿勢を崩していない。」

M「そうだな。そう考えれば、もっと上値を見ている向きはまだまだ多いと言える
のかもな。」

T「当然、売りたい向きはそれなりに出てくるのは仕方ない。問題はそれをこなせ
る買いが続くかどうかだからな。」

M「ああ。利食い売りをしっかりこなして、資金の回転が利いている方が、相場も
長続きするってモンだ。」

T「ただ相変わらず米国株の上値の重さが目立っている。欧州株は高値圏での揉み
合いとなっている格好だが、米国株への警戒が燻っているといえるだろう。」

M「昨日発表された米雇用統計は波乱的な数字となった。雇用者数は+12.6万人となり、まさかの20万人割れだ。」

T「市場予測は25万人程度だっただけに、約半分の数字には驚いた。」

M「ADP雇用統計が弱かっただけに、弱めの数字になるかもと言う見方も増えていたが、それでも20万人割れなんて想定外だと言えるだろう。」

T「ああ。前月分は下方修正されており、米雇用情勢への先行き不安も強まる結果
だ。」

M「労働参加率も低く、単なる一服だというのは楽観過ぎるかもな。」

T「雇用統計は遅行指標だけに、ここに来て他の経済指標の弱さが雇用にも出てき
たと言う恐れもあるだろう。」

M「そうだな。2月くらいから米国で発表される経済指標には弱いものが非常に目立
ってきている。企業業績も鈍化気味だし、それが雇用にも悪影響出てきたとなれば
、米国経済の先行きは懸念だといえるだろう。」

T「取りあえずブレの大きな指標で、来月以降に大幅に修正されることもあるだけ
に、次回の雇用統計確認する必要はありそうだが、それまでは米景気先行き懸念が燻り続けそうだ。」

M「まあ、それにより早期利上げ懸念は後退することになり、米国株には支えにな
る期待はあるけどな。」

T「でも、ココまで下ブレると、早期利上げ懸念後退しても、好感されるのかどう
か・・。」

M「昨日の米国市場は休場だっただけに週明けの日本株は反応しづらいな。」

T「だよな。ただ為替は円高進行しているだけに、週明けの日本株軟調になりそ
うだが、米株が早期利上げ懸念後退で買われるという展開も想定すれば売り込みにくさもある。」

M「いずれにしろ週明けの米国株が例え早期利上げ懸念後退で買われたとしても、
限定的になるだろうし、上値追いの強い展開になっていくことは想定しにくいだろ
う。」

T「確かにそうだな。そう考えれば来週の米国株も波乱含みか・・・。」

M「結果、日本株も波乱含みといえるだろうな。米国ほどではないにしろ。」

T「ああ。いずれにしろ来週も底堅さ見られるか注目だな。」

M「来週から米国では企業決算発表も始まるだけに、市場の関心は米国景気の行方に向かう可能性が高い。それだけに米国株にはしっかりとして欲しいところだが・
・・。」

T「そうだな。取りあえず週明け連休明けとなる米国市場の動向が注目される。反
乱とならぬよう期待したいモンだ。」